09/03/26 19:37:38
米国務長官、メキシコの「麻薬戦争」で責任を共有
クリントン米国務長官は25日、就任後初めて隣国メキシコを訪問し、同国で深刻化している「麻薬戦争」に
対し、メキシコ政府との協力を進める考えを強調した。
長官は「われわれにも共同責任がある」と述べ、麻薬や武器の密輸への対応で米国側にも責任の一端があ
ることを認めた。米政府は「麻薬戦争」が国境を越えて、米国内にも影響が及ぶことを強く懸念しており、国境
警備の強化などを図る方針だ。
AP通信によると、クリントン長官はメキシコに向かう機内で、記者団に対し、「米国内での飽くことのない不法
麻薬に対する需要が、麻薬取引を増幅させている。(米国からの)武器密輸を防げないことが、警官や市民の
死亡の要因となっている」と述べた。
ブッシュ前政権時代、メキシコ側は、米政府が自らの責任を認めようとしないことに不満を示していた。長官の
発言は米国内で麻薬などの需要があることが事態悪化につながっていると率直に認めることで、メキシコ側と
の協力を円滑に進めたいとのねらいがあるとみられる。
クリントン長官はエスピノサ外相との会談後の記者会見で、「犯罪者たちは暴力を拡大することで、法や秩序の
基盤、われわれの信頼関係などを弱めようとしている」と述べた。そのうえで、「米国はメキシコと協力して(麻薬
組織に)対抗していく」と、麻薬組織に毅然(きぜん)として対応する必要があるとの考えを示した。長官は26日
にはメキシコシティ市内の警察署を訪れ、麻薬取り締まりにあたる警官らを激励する。
4月にメキシコを訪問する予定のオバマ大統領は24日、国境付近の警備を強化する対策を発表するなど、メキ
シコのカルデロン政権に対する全面支援を打ち出した。
ブッシュ前政権は総額14億ドル(約1370億円)にのぼる麻薬対策関連の資金援助の方針を打ち出し、このうち
7億ドル(約680億円)が議会で承認されている。今回の対策では、国境警備をさらに強めるほか、メキシコ軍に
ヘリコプターなどを供与する。
カルデロン大統領は「麻薬組織とは一切交渉しない」として、軍も投入して麻薬密輸組織の取り締まりを行ってい
る。しかし、昨年起きた麻薬組織がらみの殺人件数は、前年の2倍以上に急増するなど事態は深刻化している。
現在、米国に流入するコカインの9割はメキシコ経由とされる。
ソース(産経ニュース)
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
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