09/03/18 23:04:09
破綻観測まで出るNYタイムズ 新聞はもうだめなのか
米新聞第3位のニューヨーク・タイムズ紙の経営が危ぶまれている。ここ数年の部数減と
広告不振に加えて、金融危機が直撃して、収益は急激に減少。頼みの綱だった
インターネット関連の収入も落ち込み、破綻か、買収か、といった声も聞かれる。
頼みのネット事業収入も落ち込む
米国の人気ブログ「シリコンアレー・インサイダー」は2009年3月4日、
「ついにニューヨーク・タイムズに買い手が!」というタイトルの記事をアップした。
「ニューヨーク・タイムズはついに、(同社の)株価がゼロになると考えていない、
豊富な資金力をもつ友人を見つけたようだ」と書き出し、株価の動きや取引量から、
「誰かがニューヨーク・タイムズを買っている。誰だ?」と締めくくっている。
この話がどこまで本当かは定かではないが、ニューヨーク・タイムズの株価がゼロ、
つまり破綻が現実のものとして語られているのだ。
実際同社は、09年5月に返済期限を迎える4億ドルの資金調達に苦労しているという。
08年10月時点で現金準備高が4600万ドルしかなく、傘下のボストン・グローブ紙や、
メジャーリーグ球団・ボストンレッドソックス株、その他資産の売却がささやかれていた。
また、一部にはグーグルやマイクロソフトが買収に乗り出すのでは、という噂もあったようだ。
「5年後にもニューヨーク・タイムズが紙で発行しているかどうか、
私には本当に分からない。(紙でも、ネットでも)私はどちらでも良いんだけどね」
米ニューヨーク・タイムズ紙のチェアマン、アーサー・サルツバーガーJr.氏は2007年、
スイスのダボスで開かれた「世界経済フォーラム」の中でこう語ったという。
確かに、ネットの取り組みは米国の新聞社の中でも一番進んでいた。
だが今、その頼みの綱さえも苦境に陥っているのだ。2009年はなんとか食いつなげるが…
同社の発表によると、08年第4四半期の純利益は前年比47.8%減。広告収入も同17.6%減と、
急激な減少を見せている。紙に代わり力を入れてきたインターネット事業の収入も同2.9%減と
冴えない。これを受けて、09年2月にはメキシコの富豪カルロス・スリム氏に年利14%で
2億 5000万ドルを借り入れた上、09年3月にはマンハッタンの中心地に保有する自社ビルの
一部を2億2500万ドルで売却、プライベートジェット機も売りに出しているという。
米国のメディア会社を調査しているフィッチ・レイティングサービスは「もっと多くの新聞社が
債務不履行に陥るだろう。09年には数社が整理され、10年には新聞が全くなくなる地域が
出そうだ」といい、米新聞社への見通しは限りなく暗い。
ニューヨーク・タイムズは本当に潰れるのか。ネット業界動向を伝えるブログ
「メディア・パブ」を運営する田中善一郎さんは、
「売れるものをどんどん売り払い、また一部の記事を有料化するなどして、2009年はなんとか
食いつなげるでしょう。ただ、2010年については良く考えないと厳しいと思います。
広告売り上げを伸ばすのも来年まで無理でしょう」
また、日本の新聞社についても厳しい状況のようだ。
「これから部数も広告も増える、という可能性はかなり低い。かといってオンラインの売り上げも厳しい。
日本でもポータルサイトは強いですし、英語圏に比べ市場規模が狭いですから」
ソース:J-CASTニュース 2009/3/17
URLリンク(www.j-cast.com)
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