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【ドイツ】メルケル首相、ドイツの右翼世論でなくポーランドとの友好関係発展を選ぶ[03/05]
第二次世界大戦直後に東方から追放されたドイツ人を記念する「目に見える象徴」博物館の
役員選出からエーリカ・シュタインバッハ女史が身を引いたことはポーランドの外交の大成功であり、
ドイツのアンゲラ・メルケル首相がポーランドとの友好関係をどれほど重要視しているかを
端的に示している。
一部のドイツの人にとって、このたび設立される予定の博物館の館長にシュタインバッハ女史が
就任することは当然のことであった。ポーランドのヴワディスワフ・バルトシェフスキ教授が
シュタインバッハ女史の辞退を強く求めた今回の件は、このようなドイツ人にとっては
「ポーランドのヒステリー」と映った。シュタインバッハ女史はポーランド・ドイツ間の和解を
支持するとして紹介されていたのであるが、実は20年前ポーランドとドイツが国境線を
最終画定する際に、オーデル・ナイセ線を確認し両国の善隣を約束する条約に反対票を投じていた人物
なのだ。これまでキリスト教民主同盟(CDU)内の右翼グループは上記の追放者との強いつながりを
持っていてシュタインバッハ女史を支持していたが、近年はドイツのカトリック司教たちも
シュタインバッハ女史を支持していた。
シュタインバッハ女史が被追放者博物館館長へ立候補するのを支持していればメルケル首相は
ドイツにおいて賞賛されることもあったはずだが、一方でワルシャワと緊張を高める結果に
なっていたであろう。また、事態がそうなっていたら、ポーランド首相ドナルド・トゥスクと
彼のこれまでのドイツに対する友好的な政策への良い評判が打撃を受けていたであろう。
ポーランドとドイツの間の対立が激化すれば、ヨーロッパがダメージを受けていたであろう。
エネルギーや気候に関する政策パッケージにおけるEU内でのワルシャワとベルリンの協力関係も
危機に陥っていただろう。
しかし実際は、メルケル首相はポーランドとのパートナーシップを選んだのだ。ドイツとポーランドには
バルト海ガスパイプラインに関する立場の違いの解決など困難な試練が残っている。しかし、
両国の友好関係に関する最大の障害であったものはもはや取り除かれたのである。
ソース gazeta WYBORCZA 2009-03-05, ostatnia aktualizacja 2009-03-05 07:57
Merkel Chooses Poland (依頼スレの訳を元に作成)
URLリンク(wyborcza.pl)