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【アメリカ】ついにブーム終焉、米国エタノール産業の前途多難[12/19] - 暇つぶし2ch1:盥安φ ★
08/12/21 18:18:27
【アメリカ】ついにブーム終焉、米国エタノール産業の前途多難[12/19]

米国のトウモロコシ畑に現れた“フィールド・オブ・ドリームズ”は結局、幻だった―。

ブッシュ大統領が2006年初の一般教書演説で、再生可能燃料であるバイオエタノールの
重要性に言及して以来、米国ではトウモロコシから作るバイオエタノールブームが巻き起こった。

だが、その一大ブームからわずか2年足らず。今年10月31日に、終焉が誰の目にも
明らかになる出来事が起こった。米エタノール業界最大手の一つ、ベラサンエナジーが
日本の民事再生法に相当する連邦破産法11条を申請したのだ。

「業界では、ベラサンは1年くらい前から危ないと言われていた」(農林水産政策研究所の
小泉達治主任研究官)。同社は積極的なM&Aで事業を拡大したが、生産マージンが悪化する中で
資金繰りの不安がささやかれていた。そこへ経営の判断ミスが致命傷となる。今年6月の記録的な
高値局面でトウモロコシを買い込んだため、08年7~9月だけで4・7億ドルという
巨額な純損失を計上する羽目に陥っていた。

ベラサン社だけでなく08年からのトウモロコシ価格暴騰で、エタノール事業者各社とも厳しい
状況に追い込まれていた。穀物メジャーでエタノール大手でもあるADM(アーチャー・
ダニエルズ・ミッドランド)のようにほかの事業でしのげる企業はともかく、バイオフューエル・
エナジーやアヴェンティン・リニュー・エナジーなど、エタノール専業各社の株価は1ドルを
割り込んでおり、浮上の気配も見えない。

現実離れした法律が一大ブームを下支え

連邦政府や州政府による手厚い助成と、使用拡大を義務づけた「2005年エネルギー政策法」の
施行(06年5月)で、エタノール価格が4・2ドル超まで上昇(下図参照)したのが06年5月。
その頃、バイオエタノールの生産マージンは1ガロン(約3・7リットル)当たり約9ドルにも
達した。

一躍“儲かる”産業となったバイオエタノール業界には、トウモロコシ農家や投資ファンドの
資金が殺到。工場の新設や拡張計画も相次いだ。05年初に81あった稼働工場は、08年初までに
50以上増え、足元の製造能力は05年の2・5倍、年間100億ガロンにも達している。

だが実際のところ、バイオエタノール業界が大儲けできたのは、06年のほんの一時だけ。
エタノール価格4ドル台でピークをつけるとその後は低下し、一方で原料となるトウモロコシ価格は
06年後半から上昇。天然ガスの高騰などで生産コストも上がり、利幅は縮小しつつあった。
こうした中でも、米国ではエタノールブームがなお持続するとの期待があり、業界の投資意欲は
衰えなかった。
(>>2に続く)

ソース 東洋経済 08/12/19 | 17:30
URLリンク(www.toyokeizai.net)


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