08/11/21 00:26:46
■ リトアニアの"反露一辺倒"外交 実利得られずEUでも孤立?
EU(欧州連合)とロシアの首脳が14日、南仏ニースで会談し、8月のグルジア紛争をめぐる対立
で事実上、中断していた連携協力協定(PCA)の交渉再開で合意した。EU側でこの合意に唯一
反対した国がある。外交姿勢の中心に“反露"を掲げるバルト三国の一つ、リトアニアだ。EUと
NATO(北大西洋条約機構)に加盟して以来、リトアニアはロシアに挑発的な政策をとっている。
こうした大胆な姿勢は、歴史的な嫌露感情だけでなく、同国の外交官の果たす役割が大きい。
リトアニアは1990年3月、旧ソ連からの独立を宣言し、91年のソ連崩壊後、ロシアと比較的安定
した関係を維持してきた。 しかし、2004年、EU と NATO 加盟という2つの国家戦略上の目標を
達成した後、旧ソ連の小国リトアニアは、とくにロシアに対して野心的な外交政策に乗り出した。
<< 裏切った友好国 >>
リトアニア国内で、ロシアは頻発する政治スキャンダルやエネルギー不安などでいつも悪者に
される。とくに、10月の議会(一院制、定数141)選挙で与党の社会民主党を下して第1党に躍進
した中道右派の祖国同盟・キリスト教民主党が強烈に嫌露感情をあおっている。同党は昨年、
冷戦期のトルーマン米大統領のトルーマン・ドクトリンを思い起こさせる「対露封じ込め戦略」を
採択したほどだ。
対外的にも、リトアニアは芝居がかった修辞を凝らしてきた。アダムクス大統領は1月、英紙
フィナンシャル・タイムズに「ロシアは冷戦に戻ろうと考えている」と指摘。ロシアがグルジアに
侵攻した直後の9月には、EUがPCA交渉を中止したとき、リトアニア外務省高官は「"第2のミュ
ンヘン"は回避された」と述べた。1938年にナチスドイツがチェコのズデーテン地方併合を要求
し、英仏首脳がヒトラーに譲歩したミュンヘン会談を引き合いに、ロシアの行動は当時のヒトラー
と同じと決めつけたのだ。
過去2年間、リトアニアはEUの中で最も厳しくロシアを批判してきた。つい最近では、米国が
ポーランドにミサイル防衛(MD)計画の迎撃基地設置を計画していることに対抗して、ロシアが
リトアニアに接する飛び地カリーニングラード州に「イスカンデール」ミサイルを配備する考えを
表明すると、ポーランドともに声高に反対した。
リトアニアに反露姿勢が強い理由は、第二次世界大戦中に旧ソ連に併合された歴史にあるが、
この併合をめぐる経緯はやや複雑だ。リトアニアは第一次世界大戦末期に占領下のドイツから
の独立を宣言した。当時のソ連はむしろリトアニアの友好国で、ポーランド支配下にあったビリ
ニュスをリトアニアの首都と認めた唯一の国だった。さらに1939年には、ソ連軍が独ソ不可侵
条約に基づき、東ポーランドを侵略し、ビリニュスを回復してくれた。
しかし、ソ連がリトアニアに友好的だったのもそこまでで、翌40年、ソ連を信頼し戦争への備え
をしなかったリトアニアはソ連に併合されてしまったというわけだ。
(一旦切ります、続きは>>2くらい)
* 画像 - リトアニアの反露運動の旗頭、祖国同盟、キリスト教民主党を率いるクビリウス元首相
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* Fuji Sankei Business-i (2008/11/20-**:**)
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