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豚肉「麻薬」で羊肉に偽装、イスラム系反発必至―黒龍江
18日付黒龍江晨報によると、同省に住む調理師が、多くの店が豚肉で作った
料理をさまざまな方法で羊肉に見せかけて客に供していると証言した。
同調理師によると、10種類以上の調味料を使い、豚肉を羊肉と区別がつかない
味に仕上げることが可能。羊肉の価格がキロ当たり20元で、豚肉は14元である
ことから、材料費を浮かせるための「裏技」という。
その他にも、材料をごまかす方法は数多く、食品として使えないものを混ぜる
場合もあるという。偽装が多いのは羊肉串（ヤンロウ・チュアン）と呼ばれる串焼き。
偽装品の場合、使っている豚肉の品質も「まったく保証できない」という。
羊肉串は中東などで一般的な「ケバブ（シシケバブ）」が起源で、中国では
ウイグル族による「イスラム系料理」として普及した。屋台などで安価に販売
されることが多いが、高級料理店がメニューに載せている場合もある。
黒龍江晨報によると、同省大慶市内の食品添加物を扱う商店で「豚肉の味を羊肉に
変える調味料はあるか」と聞いたところ、2キログラム入り23元の「複合調味料」
を示され「串焼きでも鍋でもOK」と言われた。
さらに販売員は、麻薬成分を含むという商品を取り出し「これを加える店もある。
一度食べると、その『店の味』に病みつきになる」と説明したという。
中国には豚肉を食べないイスラム系住民が相当数いる。中国政府は食生活の問題での
反発を避けるため、食肉で配給制度を実施していた時代にも、イスラム系住民には
羊肉や牛肉を優先して割り当てた。当時は宗教を理由にすることが政治的に難し
かったため「民族の習慣を尊重」と説明した。
黒龍江省は中国最北の省。同省の事情や少数民族問題に詳しい中国人によると、
黒龍江省のイスラム系住民はあまり多くないので、「偽装事件」が大きな騒ぎになる
可能性は低い。ただし、イスラム系住民は幼少時から豚肉をタブーとする食生活を
厳格に守っている人がほとんどであるため、騙されたことで尊厳が傷つけられたと感じ、
激怒する人も多いと考えらる。（編集担当：如月隼人）
11月18日17時42分配信 サーチナ
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写真は北京市内でイスラム系住民が多く住む牛街で「羊肉串」を売る屋台。
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