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■ イラン大統領に逆風 原油安で「バラマキ」破綻
イランのアフマディネジャド大統領の経済観は単純だ。国民により多くの金を与えれば経済
は成長する。これが「オイルマネーを国民のテーブルへ」という彼のモットーの根拠だ。しかし、
来年6月に大統領選挙を控え、低利融資と現金給付という大衆迎合的経済政策に強い反発
が生じている。
アフマディネジャド氏は2005年の大統領就任以来、経済政策を大幅に刷新した。中道穏健政
策のコンセンサスを放棄し、社会的、経済的迎合策にかじを切った。自身の政策に反対する
要職者を次々と罷免し、政策を支持する身内と交代させた。
今年8月には、アフマディネジャド大統領の極端な金融政策に抵抗していたシェイバニ中央銀
行総裁を、9月には政策変更に公然と反抗した保守派エコノミストのダネシュジャファリ経済財
務相を相次いで更迭した。昨年は、イスラム革命後のイランの経済政策決定で、最も混乱した
年だった。
ほとんどすべての政治的派閥がアフマディネジャド大統領の経済政策への反対で足並みをそ
ろえた。とくに保守派の不満が大きく、長年声を上げてこなかったイラン議会も大統領の経済
的指導力に挑戦し始めた。
今年9月21日、新任のバマニ中央銀行総裁は、2008~09財政年度の石油収入予測が当初
の予測を大幅に下回り540億ドルになると発表した。これでは膨大な原資が必要な迎合政策
を継続できず、貧困層からの支持をつなぎ止められなくなる。
これまでアフマディネジャド大統領が迎合的経済政策を続けてもイラン経済が崩壊しなかっ
たのは、高水準で推移していた石油価格のおかげだ。ニューヨーク市場で原油先物価格が
1バレル=60ドルに迫るなど急激な原油安が進むなかで、大統領の経済政策に反旗を翻し、
旧来の中道政策に押し戻そうとする動きが勢いを増している。
* Fuji Sankei Business-i (2008/10/31-**:**)
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