08/10/22 13:36:32
潔癖すぎる? タイのしゃぶしゃぶは完全密封
海外に長期滞在していると、和食が食べたくなる。日本人ならば誰でもそういうホームシック
的な気分になることはあると思うが、特に食べたくなるものといえば、しゃぶしゃぶだ。
もちろん、納豆や味噌汁や寿司も食べたくなるが、海外生活で疲労しきった体はスタミナも
同時に求めているのか、肉類の和食を強く欲したくなる。ということで、タイのしゃぶしゃぶ屋
に行くことにした。そして、そこで驚くべき光景を見ることになった……。
タイには“しゃぶしゃぶ”とうたっているレストランが数多く存在する。しかし、本当の和風
しゃぶしゃぶは、日系レストランの「モーモーパラダイス」か、日本人経営の居酒屋しかない。
つまりタイのしゃぶしゃぶ屋は、ほとんどがタイ式(つまりタイスキ)ばかりで、タイ人向けに
アレンジされている。タイ式のしゃぶしゃぶはタイ特有の食材がメインで、タレは甘辛いものを
使用しているのが特徴だ。
今回、取材で行ってみた「神戸」という名のしゃぶしゃぶ屋は、和式とタイ式の中間地点にある
ようなスタイルで、和風の酢醤油やゴマダレもあり、食材には日本人が見慣れた野菜が豊富に
用意されていた。しかも、食べ放題で200バーツ(約600円)と、タイの他店よりお得である。
しかし、何かか違う! 何かおかしい……。全食材がプラスチックケースに入れられており、
完全密封されているのだ。
肉、野菜、春雨……、すべてが完全密封。一人前ずつ、すべてケースに入れられて管理されて
いるではないか。日本の焼肉食べ放題の店でも肉を入れたトレーにフタをしている店はあるが、
ひとつひとつ完全密封はしていない。どうしてこんなことをしているのか? 店員に話を伺った
ところ、「お客さんが安心して食べられるように、清潔であるように心がけているのです」
とのこと。ちょっと汚れたくらいなら「マイペンライ!」(大丈夫!)というタイにおいて、
ここまで清潔さに気を使っている店は初めてだ。
「日本にはここまで潔癖な店は少ない」と話すと、「お腹壊しますよ(笑)」と注意されて
しまった。肝心の味だが、豚肉がゼリーのようにプルプルしていて不思議な食感だったことを
除けば、満足のいく味だった。しゃぶしゃぶ「神戸」は、バンコクの中心部・サイアムスクウェア
にあるマーブンクロウショッピングセンター内にある。観光ついでに、和とタイの融合した
しゃぶしゃぶを堪能してみてはいかがだろうか?
(空条海苔助)
2008年10月22日
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(上)ケースで完全密封された食材。冷凍のため、やや凍っている。
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(下)店の名前は「神戸」だが、肉は神戸牛ではない
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