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国境の大ウスリー島西部 ロシア、中国に移管 領土係争が終結（10/15 09:15）
ロシア政府は十四日、二〇〇四年の中ロ国境協定に基づき、アムール川（黒龍江）の
大ウスリー島（黒瞎子（ヘイシャーズ）島、約三百二十平方キロ）とタラバロフ島
（銀龍島、約四十平方キロ）の合計面積のほぼ半分に相当する地域を、中国に引き渡した。
これによりロシアと中国の領土係争はすべて終結し、長さ約四千三百キロに及ぶ国境画定が
完了した。
中国領になったのはハバロフスクに近い大ウスリー島の西部とタラバロフ島の全域で、
面積は計約百七十平方キロ。モンゴルと中国の国境に近いアルグン川のボリショイ島
（阿巴該図島、約五十平方キロ）の一部も同時に中国領となり、江別市とほぼ同じ面積が
ロシアから中国に移管された。
中ロ両国の政府関係者や国境警備当局が同日、大ウスリー島で新しい国境標柱を除幕。
双方の国旗を掲揚して国境画定を祝った。
旧ソ連・ロシアと中国は、国境をめぐって長年にわたり対立。一九六九年には、ウスリー川の
珍宝島（ダマンスキー島）で大規模な武力衝突に発展した。八〇年代後半から水面下で国境交渉が
進められ、九〇年代に入って珍宝島の中国への帰属などで合意した。
今回移管された土地は最後の係争地で、二〇〇四年十月の中ロ首脳会談で中国への帰属が決定。
ロシア側施設の移転など、引き渡しに向けた作業が進められていた。ハバロフスク地方政府は、
大ウスリー島に商業区域を設置して、両国で共同開発する構想を中国側に呼びかけている。
北海道新聞
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