08/10/10 17:50:12
リビア スイス国内の預金をすべて回収
リビアの国営通信ヤナ社によると、リビア政府はスイスの銀行に預けてある預金を
すべて解約することにした。その総額はおよそ80億フラン ( 約7060億円 ) に上る。
また、石油会社「タモイル ( Tamoil ) 」は10月9日、リビアからの石油供給が
ストップしたと発表したが、ヤナ社によるとリビア外務省の担当者もこの事実を認めている。
■カダフィ大佐の息子を逮捕
リビアはさらに、スイスとの経済協力はすべて中止する意向を明らかにしている。これらの
措置は、「ジュネーブ州警察によるリビア外交官とビジネスマンの酷遇」に対する抗議だ。
スイスとリビアの関係は、数カ月前から緊張している。その原因は、リビアの最高指導者
ムアンマル・カダフィ大佐の息子ハニバル・カダフィ氏とその妻が、7 月半ばにジュネーブで
身柄を一時拘束されたことにある。リビアはこのとき、すでにスイスへの石油供給を停止する
と公言し、圧力をかけ始めていた。
逮捕の理由は、ハニバル・カダフィ氏とその妻が、使用人2人から傷害、強制、恐喝で告発された
ためだ。ジュネーブでの訴訟手続きは9月初旬に中止となったが、事件後7月末にリビアで逮捕
された2人のスイス人はまだ釈放されていない。
石油供給停止の影響を受けるのは、ヴァレー/ヴァリス州コロンベイ ( Collombey ) にある
タモイル精油所とスイス全国に320店舗あるタモイル・ガソリンスタンドだ。精油所はリビアの
所有で、年間220万トンの石油を供給している。これはスイスの石油需要量全体の5分の1に当たる。
■石油危機の心配はなし
「スイス石油組合 ( EV/UP ) 」のロルフ・ハルテル氏は8日、石油供給のストップは腹立たしい
ものの、憂慮すべき事態を招くことはないと述べた。スイスの石油供給に対する影響はまったく
無いということだ。
「リビアの供給ストップの影響が現れるのは2週間から3週間後。その間に輸入業者はほかの供給
先を探すことができる」
swissinfo
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リビアの最高責任者カダフィ大佐の怒りは続く
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