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記事入力 : 2009/02/09 10:26:57
韓国銀行業界、ドル資金確保に奔走(上)
先月11日、韓国輸出入銀行の金晋卿(キム・ジンギョン)理事(資金・国際本部長)がマレーシアのクアラルンプール国際空港に
降り立った。ドル資金を確保するためだった。通常のドル資金調達はニューヨークやロンドンなど国際金融の中心地で行われる。
しかし、最近は経済危機でニューヨーク、ロンドン両市場が冷え込み、ドルを調達するのが容易ではない。
それで金理事は、わざわざ国際金融のすき間市場であるマレーシアを攻略することにした。
金理事は3泊4日の日程でマレーシアの3大証券会社の一つであるRHBインベストメントバンクをはじめ、
銀行や保険会社、ファンドなど十数か所を訪問した。
100人余りの投資家を集め、企画財政部と共同で投資説明会も開いた。
その甲斐あって、金理事は今月5日、2億2000万マレーシアリンギ(約56億円)の債券をマレーシアで発行することに成功した。
ロンドン銀行間金利(LIBOR)プラス3.95%の発行条件による3年満期の債券で、ニューヨークやロンドンよりも低金利だ。
金理事は「ドルを少しでも調達するため、タイ、メキシコ、ブラジル、マレーシアなどすき間市場を地道に回っている」と話した。
昨年9月のリーマン・ブラザーズ破たんを発端とする世界的なドル資金不足は、昨年末にいったん和らいだが、
今年に入り再発の兆しを見せ、各民間金融機関と政府はドル確保に走った。
金融機関の従業員は世界各地を飛び回り、政府当局者は海外で投資説明会を開き側面支援している。
国策銀行と市中銀行がこうした努力を傾けた結果、債券発行などにより調達した外貨建て資金は年初来で
87億ドル(約8000億円)に達した。
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韓国銀行業界、ドル資金確保に奔走(下)
◆海外取引先と毎日電話
現代カード、現代キャピタルは先月、2位株主のGEキャピタルと4億ドル(約370億円)のクレジットライン(融資枠)契約を結ぶ際、
前例がない但し書き条項を組み込んだ。
弁護士の助言で「貸し出し側が任意で取り消すことはできない」との規定を契約書に盛り込んだのだ。GE側は同条項を問題視し、
金利を0.2%引き上げるよう要求してきたため、現代カードはそれを受け入れた。
現代カードのイ・ジュヒョク専務は
「世界の金融市場が予測不可能な状況だと判断し、いつでも使える安全装置を設定した」
と説明した。
市中銀行は長期債券よりも満期1年以下の短期クレジットライン確保に力を入れている。
国民銀行は今月3日、欧州系銀行3行を含む4行から2億ドル(約180億円)のクレジットラインを確保した。
ウリ銀行とハナ銀行は海外での債券発行を検討している。しかし、海外での資金調達は容易ではない。
国民銀関係者は「海外の取引先に毎日電話をかけたり、電子メールを送ったりしながら、動向を把握している」と話した。
◆政府が側面支援
韓国政府は外国人の韓国経済全般に対する評価が高まらないと資金調達は困難だと判断し、海外で投資説明会を開くことで
支援を行っている。
申斉潤(シン・ジェユン)企画財政部国際業務管理官(次官補)は先月、香港で開かれたアジア金融フォーラムに出席し、
1400人余りの投資家とエコノミストを対象に「韓国は過小評価されており、良い投資機会だ」と力説した。
申次官補は「今年3月の主要20カ国(G20)財務相会合でもロンドンの投資家、エコノミストを対象に投資説明会を行う予定だ」
と語った。
金融委員会は海外金融機関の実務担当者を集中的に攻略している。イ・ジョング金融委常任委員は、1月中旬と2月初めに東京、
シンガポール、ロンドン、チューリヒを回り、アナリスト、エコノミストと個別に会って韓国経済の状況を説明した。
金栄慎(キム・ヨンジン)記者
方顕哲(パン・ヒョンチョル)記者
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