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米オバマ政権の国務省・政策企画部長に内定したのは、虐殺（Slaughter）という変わった
姓を持つ女性、アン＝マリー・スローター氏だ。プリンストン大学ウッドロー・ウィルソン公共・
国際問題大学院長の同氏は最近、米平和研究所が主催した「オバマ政権の国際協力戦略」
と題するセミナーで発言し、注目を浴びた。
同氏が強調したのは、昨年ワシントンDCで初会議が行われた20カ国・地域（G20）の首脳
会合だった。同氏は昨年の出来事として、主要8カ国（G8）首脳会議がG20によって存在感が
薄れたことを挙げた。同氏は「G8がG20の下部機関となった」との評価を下した。またG20は
今後、財務長官会議にとどまらず、食料長官会議、反テロ長官会議などに拡大させる必要が
ある、とも指摘した。これは同氏が、上院の承認が確定した場合、G20を米国務部の重要な
政策キーワードとみなすことを示唆したものだ。
ワシントンDCでは、4月にロンドンで開催される第2回G20首脳会合が、オバマ政権の重要な
議題として取り扱われるムードだ。オバマ大統領は李明博（イ・ミョンバク）大統領や胡錦濤
国家主席との電話会談で、G20に合わせ首脳会談を行うことを提案した。
ブルッキングス研究所は早くも、オバマ大統領に送る提案書を通じて、世界的な経済危機の
克服のためにはG20を積極的に活用する必要があることを主張した。マーチン前カナダ首相らも
提案書を通じて、「G20に対する徹底的な準備は、米国が世界の変化を導く準備ができている
ことを知らせる強力なシグナルとなるだろう」と強調している。
ブラジルや英国とともに第2回G20首脳会合の議長国に選ばれた韓国は、昨年ようやく
大統領府（青瓦台）にG20調停委員会を設置し、対応を準備している有様だ。
第2回G20首脳会合は、新たな国際金融の秩序を設けるためだけのものではない。李大統領が
残された任期の間に、オバマ大統領とどういう関係を結ぶのかという面でも重要性を持っている。
G20を名実ともに経済危機克服ための機構に発展させ、韓米関係を一段階高い次元に引き
上げるには、創意的で大胆なアイデアが必要となる。
ブッシュ前大統領が感性的な人物とするなら、オバマ大統領は理性的な人物だ。オバマ大統領と
良好な関係を結ぶためには、同盟国を強調すること以外にも、同大統領が納得するようなアイデア
と情熱がなければならない。
今回の機会に韓国の地位を米国に再認識させることも、両国の関係発展のプラスになるだろう。
米国は「サムスン製の携帯電話」「現代自動車」「LG製のテレビ」は高く評価しているものの、韓国の
経済的な能力はあまり認めていない。米国が事実上掌握している国際通貨基金（IMF）で、韓国の
議決権が大幅に拡大されたとはいえ、その割合は1.4％にすぎない。
深刻な経済危機の中で韓国がG20の議長国を務め、オバマ政権との関係を構築できる今回の
ような機会は二度とやってこない。G20で「補欠」扱いされないよう、確固たる戦略を立てる時期の
ようだ。第2回G20首脳会合まで、あと2カ月ほどしか残されていない。
ワシントン＝李河遠（イ・ハウォン）特派員
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朝鮮日報／朝鮮日報日本語版