09/01/30 20:26:08
>>6の続き
・“エリア外配信”という著作権侵害
「これは深刻な著作権侵害行為だ」。北京網尚文化伝播有限公司(Net Movie Holdings Lim
ited/VV8.com)の黎鋒董事長は、1月6日夜の本紙記者の取材のなかで不満を漏らした。
国内最大のデジタル動画コンテンツの著作権所有者である網尚は、韓国のSBSテレビや香港
のTVBなど、多くの海外動画メディアの中国大陸での代理権を保有している。黎董事長によ
ると、網尚が海外のコンテンツ提供者から得ているのは通常、中国大陸地区における配信
権だけだという。このため動画サイト側と配信権契約を結ぶときは、権利を中国大陸地区
に限定することが求められる。
「われわれは配信権を与える動画サイトには、エリア外へ配信して権利侵害とならないよう
技術面からも国外の配信権未獲得エリアのIPを遮断するよう要求している」。黎董事長は
網尚と契約している土豆や優酷に対しても、協議の際に「国外の配信権未獲得エリアのIP
を遮断するよう要求した」と明言した。
しかし、これに反して優酷ネットは「いかなる国外のIPについても、自主的に遮断したこ
とは一度もない」としている。黎董事長は「このことは明らかな権利侵害だ」と述べ、著
作権所有者である網尚には、関連動画コンテンツの視聴がエリア内だけにとどめられるよ
う保護する権利と義務があると考えている。
黎董事長によると、実際、似たような“エリア外配信”という著作権侵害は中国の動画サ
イトではよくあるのだという。「中国動画サイトがエリア外へ番組コンテンツを配信した
ため、現地で権利を持つ事業会社の運営に支障が出たというクレームが、海外の著作権所
有者からしばしば寄せられる」。
黎董事長は、こうしたことが起こった場合には、網尚はすぐに関連動画サイトに警告して
権利侵害行為をやめさせ、状況が深刻であれば法的措置をとることもあると述べた。
とはいえ、こうした保護活動の効果はわずかなもので、「動画サイトは、われわれが申し
入れを行っている間は関連IPを遮断するが、しばらくするとまた開放してしまう」という
。黎董事長は、中国のインターネット動画著作権保護に関する立法措置が遅れており、権
利侵害コストが低いため、「動画サイトは著作権保護に消極的になりがちで、積極的に保
護する意識が欠けている」と考えている。