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記事入力 : 2009/01/22 11:20:29
「経済発社会危機」のシナリオとは（上）
問題があっても、できるだけそれを小さく見せようとするのが官僚たちの本能だ。しかし最近は経済関連部処（省庁）の官僚の口か
ら、「経済の深刻さはただごとではない」という表現が非常によく飛び出してくる。昨年後半に世界的な金融危機の影響を受けたとき
にも、「通貨危機は絶対に起こらない」と大口を叩いていた官僚らが、最近は「（指標の悪化は）想像を超えている」
（企画財政部の局長）と本音を漏らすほどだ。
実際の経済指標は予想をはるかに超えるペースで悪化し続けている。今月1日から20日までの輸出額は125億ドル（約1兆1100億円）
で、昨年同期に比べて28.9%も減少した。韓国開発研究院は、今年上半期の成長率はマイナス2.6%（年間で0.7%）に落ち込むと予想し
ている。政府も内部的には年間の成長率がマイナス2%台にまで落ち込む覚悟をしているという。
問題は経済だけの問題ではないという点だ。政府関係者や民間のシンクタンクは、「過酷な景気不振が雇用に深刻な影響を及ぼし、
中産層や自営業の崩壊へとつながるのでは」と心配している。ある閣僚クラスの人物は、「最悪のシナリオは“雇用大乱”が起こり、
自営業者の廃業が相次いで中産層までもが崩壊することだ」と語る。
「雇用大乱」ではなく「ショック」ならすでに現実となっている。昨年12月の就業者数は2324万5000人で、前年同月に比べると1万
2000人減少した。9月に前年同月比で11万2000人増えたのと比較すると、わずか3カ月で新規雇用が12万も減少したことになる。昨年
11月の産業生産が40年ぶりに最悪を記録したのも、経済が完全に凍り付いた証拠だ。
さらに深刻なのは、求職そのものを放棄し、就業者の統計にも表れない「非経済活動人口」の割合が急激に増加している点だ。
統計庁の関係者は「求職活動を放棄し、就職や試験の準備を行っている大学生も多い」と述べた。
雇用ショックは弱い階層から打撃を受け始める。景気不振の最大の被害者は臨時や日雇いの労働者、自営業者、若年層（15‐29歳）
だ。臨時職や日雇い職は、雇用調整の対象として企業が最も簡単に手をつけることができる。また、自営業者は客が減って自ら廃業す
るケースが続出している。
2月には50万人から60万人の高校・大学卒業生があふれ出してくる。しかし就職市場は構造調整の影響で、逆にリストラの嵐が吹き
荒れる可能性が高い。公務員の定員は凍結され、政府系企業は人材を減らそうとしている。博士学位を所有するキムさん（29）は、
「企業は採用活動そのものを行っていない。政府の各部処のインターンにも応募したが、倍率が高すぎたこともあって選考に落ちた」
と述べた。
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