09/01/05 23:48:46
中国で粉ミルクに有害物質メラミンが混入された事件で、製造元の「三鹿集団」の元経営陣に対する
刑事裁判が河北省石家荘人民法院(地裁)で始まった。
31日の初公判では、検察側が「北京五輪への影響を避けるために被害状況を隠蔽(いんぺい)した」と
指摘したのに対し、被告側は「公表が遅れた責任は地元政府にある」と激しく対立。
北京五輪が粉ミルク事件の被害拡大の原因の一つであることを、中国当局が初めて認めた形となった。
1日付の中国政府系英字紙「中国日報」によると、劣悪生産販売罪などを問われた三鹿集団前会長の
田文華被告(66)の公判で検察側は、「ミルクを飲んだ子供たちに健康被害が起きていることを知り
ながら、田被告は昨年8月1日の社内の幹部会議で、『公表すれば北京五輪に悪影響を及ぼすほか、
会社に大きな損害を与える』と話すなど、事実隠蔽を指示した」と指摘。
これに対し田被告は「五輪開幕前の8月2日に、被害状況を河北省の石家荘市に書面で報告しており、
公表が遅れた責任は行政側にある」と主張した。
事件は9月中旬、上海の地方紙が「三鹿集団のミルクを飲んだ多くの乳幼児が入院」と報じたことで
明らかになった。その後の調べで同社の経営陣は少なくとも8月初めから汚染の実態を把握していたが、
公表しないまま1月以上も約900トンの汚染粉ミルクを生産し、被害を拡大させた。
事件発覚後、中国国内のネットや欧米などのメディアは、「公表が遅れたのは中国が国家の威信を
かけた北京五輪への影響を避けるため」とする分析記事を掲載しているが、中国メディアは事件と五輪と
結び付けることを避け、企業の責任のみを追及した。
三鹿集団のトップを長年務めた田被告は、中国有数の女性企業家として知られるが、国有系企業である
同社の重大不祥事の公表は、所轄する地元政府の同意が必要だといわれている。
中国の社会問題専門家も、「事件と五輪の関係を認めたのは一歩前進だが、一企業が北京五輪への
影響を考慮する必要はなく、行政責任を追及すべきだ」と指摘している。
事件で29万人の乳幼児に腎臓結石などの異常が見つかっており、うち6人が死亡した。中国メディアに
よれば、田被告は死刑か無期懲役の判決を受ける可能性もあるという。【北京=矢板明夫】
ソース:産経新聞 2009.1.2 19:41 「中国当局、五輪との関連初めて認める 粉ミルク・メラミン混入事件」
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
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