08/12/30 14:52:09
静岡県立大(静岡市駿河区)の学生NGO(非政府組織)「あおい」が、カンボジアの児童買春問題を啓発する雑誌「かぼちゃ」
を創刊した。性的搾取の実態について子どもの写真を交えながら解説し「買春による被害者をなくそう」と訴えている。
「いい仕事を紹介するとだまされ、バッタンバン州に連れて行かれ、拷問、強姦(ごうかん)されました。裁判を起こしたけど、
わいろがあるので負けました」
「かぼちゃ」には、被害に遭ったカンボジアの14歳の少女の過酷な体験談が、淡々とつづられている。A5判、40ページ。
1冊200円で、売上金の半分はカンボジアの子どものために使われる。
「あおい」は2005年、当時の3年生数人で結成された。「国際社会にどのように貢献できるか」と議論を重ねる中で、生活の
ために売買される子どもの存在を知った。
そこで06年から通算5回、カンボジアへ行き“現実”を見てきた。「選択肢もなく犠牲になっている子どもたちがいるという事実
を受け止めきれなくて…」と、3年の片岡春代さん(20)。
援助の現金を送ることや学校給食への支援も考えたが「継続しないと、責任を果たしたことにならない。日本にいてもできる
ことは、みんなに知ってもらうこと」との結論に達し、啓発雑誌を発行することを決めた。
メンバーは現在、19人。今年8月に編集作業を本格的にスタートさせた。9月に首都プノンペンで現地の若者やNGOに
インタビューし児童買春が子どもたちの身近にあることを肌で感じた。
発行費をやりくりするため、100社近い企業に電話をかけて協賛広告を募る一方で、雑誌を置いてもらえるよう静岡市内の
書店を回った。1500部作製し、700部を販売した。
「カンボジアの児童買春の実態を知ってください」。メンバーたちは今月下旬、同市葵区の繁華街で道行く人たちに声をかけて
雑誌をPRした。無視する人、足を止めて興味を示す人…。反応はさまざまだった。
2年の朝日真穂さん(20)は「問題を認識する人が増えれば、社会の目が厳しくなり何かが変わるはず。若い人たちに広く
読んでほしい」と力を込めた。
「かぼちゃ」は静岡市内の主要書店に置いてある。
ソース(中日新聞) URLリンク(www.chunichi.co.jp)
写真=街頭で雑誌を販売する、学生NGO「あおい」のメンバー
URLリンク(www.chunichi.co.jp)