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金融危機に伴うウォン安で、中国に進出している韓国企業の駐在員や韓国人留学生たちの
生活にも影響が出ている。帰国する中国在住韓国人も増え、中には家賃を踏み倒して夜逃げ
同然で中国を離れる人もいるという。韓国人が多く住む北京市郊外の望京地区をルポした。
1997年のIMF(国際通貨基金)危機以来の金融危機に直面している韓国ではウォン安が
進み、中国元に対する価値が1年で4割ほど下がったという。大ざっぱな言い方をすれば、
韓国から送られてくる仕送りを現地通貨に換えると、昨年に比べ半分ほどの中国元にしか
ならないということだ。
このウォン安が中国在住韓国人たちの生活も圧迫。韓国人同士の話題はもっぱら「どう節約するか」
という。ウォン高だったときには、外食も頻繁にしていた中国在住韓国人たち。最近は節約のため
自宅で食事をするようになったせいか、韓国料理店が次々とつぶれ、逆に八百屋が繁盛しているという。
望京地区を歩くと、ハングルの看板が目につき、北京の「リトル・ソウル」といった様相だ。店の大半は
韓国料理店で、この地区だけで数十軒あるという。うち明らかに営業停止している韓国料理店が2、3軒
あった。改装中のところもあり、おそらく以前あった店がつぶれたため、他の業者が新しく出店する
準備をしていると思われる。
ある人気の焼肉店は以前はいつも満席状態だったが、いまは半分しか埋まらず、しかも客のほとんどが
中国人という。望京地区の雑貨店の女性店員は「この辺りでつぶれた店も多いし、客が減って商売に
ならない」と嘆いていた。
韓国料理店だけでなく、不動産業者もウォン安のとばっちりを受けている。少しでも安い家賃の家に
引っ越す韓国人が多く、この地区では連日のように引っ越し風景が見られるという。韓国人駐在員の
中には、妻と子供を韓国に帰国させるケースもある。
望京地区では、空き部屋も目立つようになり、家賃と土地の価格も急落。韓国人相手に商売をして
いた不動産業者などによると、韓国人客は以前の3分の1ほどに減った。中には、家賃を踏み倒して
帰国する韓国人もおり、不動産業者らは頭を抱えている。
一方、生活苦から帰国する韓国人留学生も後を絶たない。留学生たちはこれまで1人で使っていた
部屋を2人で共同で使うなど節約を心がけているが、学費が払えない学生たちも少なくなく、帰国する
留学生も増えているという。
ウォン安のせいで外国でつつましい生活を強いられている韓国人と、円高の恩恵で海外で幅を
きかす日本人。この状況がいつまでも続くとはかぎらないので、「明日はわが身」と節約に励みたい。
(北京 水沼啓子、写真も)
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