08/12/16 08:06:53
●韓国の景気浮揚策、主要国と大きな格差(上)(下)
韓国国会で可決された来年度予算284兆5000億ウォン(約18兆9600億円)のうち
60%に当たる171兆ウォン(約11兆4000億円)が来年上期に投入される。
韓国を含む世界経済は来年上期に景気低迷が深刻化し、雇用不安など最悪の状況が予想されるためだ。
韓国政府はまず、雇用創出、市民福祉、社会間接資本の各分野に集中的に財政出動を行い
景気低迷のペースを最大限遅らせ、失業を減らしたい考えだ。
しかし、韓国政府の景気浮揚策は巨額の財政出動を行っている米国、日本、中国などに比べ不足だとの指摘も出ている。
◆来年上期がヤマ
今回の世界的な経済危機をめぐっては、国内外で来年上期が最も困難な時期になるとの予測が示されている。
韓国銀行の予測によれば、韓国の経済成長率は今年通年で3.7%から来年上期は0.6%へと急激に低下する見通しだ。
専門家は韓国経済が来年1-3月期、4-6月期にマイナス成長に陥る可能性もあると予測している。
こうした景気低迷を受け、来年上期には企業による人員削減、組織の統廃合などリストラが本格化し
失業者が急増すると懸念されている。
既に新規就業者の伸びが鈍化し、11月には7万8000人の増加にとどまった。
2003年12月(4万4000人)以来5年ぶりの少なさで、年初に政府が定めた目標値の20万人をはるかに下回った。
◆雇用創出と市民支援を重視
雇用創出予算は国会審議を通じ、当初の4兆6365億ウォン(約 3090億円)から4兆8655億ウォン(約3240億円)へと
2300億ウォン(約150億円)増額された。
政府は財政支出を通じた雇用創出規模を当初の32万9300人から37万7100人へと4万7800人増やす。
特に青年、高齢者の雇用創出に力を入れている。
基礎生活保障(生活保護)、障害者支援、乳幼児保育支援、高齢者支援などに使用される福祉予算も
前年比5-50%増やされた。
地域経済を再生するための社会間接資本予算も同26%増の24兆 7000億ウォン(約1兆6460億円)が計上された。
企画財政部の関係者は
「特に雇用創出と金融危機の克服に関する予算は来年上期に70%を執行し景気浮揚効果を高めていく」と説明した。
◆中国、日本にはるかに及ばず
しかし、一部の専門家は韓国政府による財政支出に基づく景気浮揚策が不十分だと指摘する。
韓国が2009年から10年に投入する景気対策目的の財政支出は56兆ウォン(約3兆7300億円)で
国内総生産(GDP)の6.2%に相当する。
これに比べ、中国はGDPの10%に当たる2兆5000億元(502兆2000億ウォン)
日本は09年だけでGDPの6%に当たる30兆円(458兆6700億ウォン)の投入を決めた。
中国の場合は減税効果が含まれておらず、実際の景気対策規模はさらに大きくなる。
米国も政府の思い切った介入がなければ失業率が9%まで上昇するとみて
今後2年間にGDPの7%に当たる1兆ドル(1376兆ウォン)を投入することを検討している。
また、韓国政府の景気浮揚策は韓国経済が来年4%の成長を達成できるというシナリオに基づいている。
しかし、世界の景気低迷の速度が予想を上回り、国内外のシンクタンクなどは来年の韓国経済の成長率予測値を
1%台にまで下方修正している。このため、韓国政府の見通しと対策はあまりに楽観的だとの見方も出ている。
西江大の金広斗(キム・グァンドゥ)教授は
「来年に韓国経済がソフトランディングできることだけでも御の字だ。来春の景気低迷に備え
政府は追加補正予算の準備を急ぐ必要がある」と指摘した。
画像:主要国の景気浮揚対策の支出計画(単位はウォン)
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ソース:朝鮮日報 2008/12/15 12:04:34
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