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記事入力 : 2008/12/14 09:57:57
不法滞在者の取り締まりで四苦八苦する中小企業（上）
換気扇は「ブーン…」という音を立てて回り続けていたが、役不足だった。作業場に入った瞬間、ぐっと息が
詰まり、目がヒリヒリするほど、シンナーとペンキの臭いが立ち込めていた。
「午後3時ごろになると、意識がもうろうとするほどすごいですよ。普通の大学を出た人たちは、
お金をもらってもこんな所では働かないでしょう。
外国人労働者でなければ、こんな仕事をする人はいません。
それでも“不法滞在者”だと言ってみんな連行してしまったら、工場を畳めと言っているようなものじゃないですか」
今月12日、不法滞在の外国人労働者の一斉取り締まりで連行された外国人3人が働いていた、
京畿道南楊州市和道邑磨石隅里の磨石ソンセン工業団地内のA家具工場を、記者は26日午後に訪れた。
工場長のソン某さん（42）は、「求人広告を出しているが、10日以上たっても誰も来ない」と話している。
インターネットの求人サイトやタウン誌の求人広告を見て、4人が応募してきたが、2日働いただけで
来なくなってしまったという。
ソンさんは「今度は必ず韓国人の従業員を採用したいと思うが、恐らく無理だろう」と話している。
工場の片隅には、最後のペイント作業さえ終えれば出荷できる約120台の旋盤が、10日以上も
ほこりをかぶったまま山積みにされていた。
◆各業者「工場を畳めということか」
巷には仕事が見つからない若者たちがあふれ返り、構造調整に伴う失業者たちも急増しているというが、
磨石工業団地ではそれがまるでよその国の出来事のように感じられる。
中小零細の製造業者約500社が集まる同工業団地では、約1000人の従業員のうち約700人が外国人労働者だ。
このうち、500人ほどが不法滞在者とされている。まさに不法滞在者なしには、同工業団地は立ち行かなく
なるというわけだ。
そんな中、今月12日午前、ここで大規模な不法滞在者の取り締まりが行われた。
法務部の出入国管理事務所の職員と警察官280人が動員され、磨石工業団地へつながる4本の道路すべてを封鎖し、
3時間で約110人の不法滞在者を連行したのだ。
その際、逃亡しようとした不法滞在者9人がひざや軟骨などにけがを負った。
李錫雨（イ・ソクウ）記者
朝鮮日報／朝鮮日報日本語版
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