08/12/13 14:36:17
キューバにあるグアンタナモ米海軍基地の収容所などで米軍がテロ容疑者に対し行った
虐待は、朝鮮戦争(1950-53年)の際に中国側に捕らわれた米兵が受けた拷問を参考
に行われていたことが11日、米上院軍事委員会の超党派の報告書で明らかになった。
グアンタナモやイラクの旧アブグレイブ刑務所で行われた水責めや睡眠を奪うなどの虐待
行為は、通常の尋問で引き出せない証言を得るため、現場指揮官が必要に迫られ実行した
と現政権側は説明してきた。
しかし報告書はこれを否定。2002年2月にブッシュ大統領が、捕虜の人道的扱いを定めた
ジュネーブ条約は国際テロ組織アルカイダやアフガニスタン旧政権タリバンには適用されない
と宣言した文書に署名したことがきっかけで、虐待が始まったと認定した。
その上で同7月、当時のラムズフェルド国防長官側近が、米軍訓練施設で用いられる手引書
を参考に具体的な尋問方法を取りまとめたと指摘。手引書は本来、米兵向けに捕虜の心構え
を説く内容で、朝鮮戦争で中国側に捕らえられた米兵が、共産主義の宣伝を強要され体験した
拷問の方法が列挙してあったという。
報告書はレビン委員長(民主党)や共和党大統領候補になったマケイン上院議員を中心に、
米軍関係者など70人以上の聞き取りを経て約2年がかりでまとめられた。(共同)
[2008年12月12日11時20分]
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