08/12/12 03:19:10
★映画などの日本人像、時代と共に多様化するべき
中国のテレビドラマなどで活躍している日本人俳優の矢野浩二さんは、「中国の映画やテレビドラマに出て
くる日本人はすべて悪者で、プラスの面を演じる人物は全くいない」と語った。このい言い方はやや言い過ぎ
だが、中国の視聴者たちが記憶しいる日本人が、ほとんど悪者だという事実は否定できないだろう。
矢野さんは今までに10本を超える抗日戦争に関するテレビドラマに出演した。旧日本軍の軍人を演じて
中国でよく知られるようになった矢野さんは、多くの中国人や日本人からののしられている。中国人が
ののしるのはドラマの人物で、日本人はドラマ以外の矢野さんを非難している。
(写真)旧日本軍人を演じる日本人俳優
URLリンク(images.china.cn)
新中国が成立してから改革開放が実施されるまで、中国人の日本人に対する認識や理解は、ほとんど
映画、特に抗日戦争を題材とした映画から得たものだ。マスコミが様々な形で日本を報道している今でも、
映画やドラマはまだ日本や日本人のイメージを伝える重要な使命を担っている。映画やドラマに描かれた
イメージはとても直接的で鮮明なため、映画を見て初めて旧日本軍の罪悪を知ったという人も少なくない。
特に古い映画の中では、中国と旧日本軍の人物のイメージはステレオタイプに描かれ、内容も単一だ。
中国の人物は英雄で、旧日本軍の人物は愚かで残忍な人ばかりだった。両軍が戦う時、中国側は
いつも果敢に攻めるが、旧日本軍側は頭を抱えてあたふたと逃げる。
(写真)ステレオタイプな日本人
URLリンク(images.china.cn)
中国の抗日戦争に関する映画やテレビドラマでは、カンフーや銃撃戦が多く、簡単な内容で観衆たちを
楽しませながら教育し、抗日戦争に関する基本的な知識を教えることができた。しかしこの粉飾しすぎた
文芸作品は、より多くの有益な参考意義は見つからないだろう。
一部の映画やドラマは、敵を馬鹿にするというよりも、自分をだますといったほうが適切だ。このような
映画に出てくる愚弄な旧日本軍に勝ったのが本当の歴史ではない。こうした内容は、抗日戦争の価値も
低下させた。かつて王震将軍は、「我々の敵は愚かではなく、とても賢い人たちである。敵を愚かだと
見なす人はバカだ」と語っている。
■日本や抗日戦争を客観的に知るために
矢野さんが出演したテレビドラマ『小兵張※』の中の斉藤、『烈火金剛』の中の毛利大隊長、
『鉄道遊撃隊』の岡村などは、旧日本軍のイメージを大きく変えたが、残酷さは変わらない。
矢野さんがこのような悪者を演じたのは、戦争に反対し平和を宣伝したかったためだ。
旧日本軍が中国を侵略した歴史は、中国人がしっかりと銘記し、さまざまな芸術作品を通して記録される
べきだが、中日両国が平和で友好な時代に入った今、作品に日本人の悪者しかいなければ、日本や
抗日戦争を客観的に知ることはできない。
(写真)盧溝橋にひざまずき、旧日本軍によって傷つけられた中国の人たちに謝罪する日本人
URLリンク(images.china.cn)
時代の発展とともに、映画やテレビドラマでの日本人像を、多様化させるべきだろう。中国人留学生を
熱心に援助する日本の高齢者や、自分の職務に忠実である日系企業の社員、甘んじて賢妻である
日本の女性などを描くことで、日本人のイメージは真実になる。
(「チャイナネット」2008年12月11日)
URLリンク(japanese.china.org.cn)
URLリンク(japanese.china.org.cn)