08/12/21 03:14:38 cKQAWLad
(869のつづき)
(A)の例は、英語やフランス語での正書法に通じる。
フランス語では、sin/sen/cin/cenは全部同じ発音になるが、
これを書き分けることで語を区別しているわけだ。
語源を重視しているとも言える(これは上の方で誰か書いてたよね)。
英語の、theirとthereと同じ。同音の語を表記の工夫で何とかしてるわけだ。
1つの音が複数表記を持つ例はロシア語にも多々あるが、「この語はどう表記するか」を決めるのが正書法。
(B)の例は、典型的なものが中国語の漢字で(日本語の「漢語」でも同じだよ♪)、
「精」という字が使われる場合は、常に必ず「精」の字が持つ意味が生きている。
中国語は、どの方言であろうと、完全に同音の語が非常に多いが、
それを漢字で表記することによって読書時の弁別性を高めており、
また漢字を利用することで「無限の造語力」を持っている。
(呉智英にいわせると「2000字でほぼ無限(の造語力)」の表現が可能となる)
この弁別性に関しては漢字以上に優れた文字はなく、ハングルはせいぜいローマ字程度の弁別性しか持っていない。
以上から、「ハングルは結局アルファベットの1種でしかなく」、
「朝鮮語を表記するには優れた文字」だが、「他言語に応用が利くかはその言語次第」としか言いようがない。
文字の構成法が他のアルファベットより合理性があり、無気音・有気音=激音・濃音の区別はラテン・キリルより優れているが、
有声音・無声音(清濁の区別)に関してはカナも同様に優れている。
造字性に関しては、カナ同様たいして優れた文字とは言えない。
結局、生成当時から文字数が増えていない(むしろ減った)ことに表れている。
カナの「進歩」はせいぜい小字(っ、ゃ、ゅ、ょ、ぃ)と「ヴ」の表記を考案したことぐらい。
結局、ハングルは「朝鮮語用文字」の域を出る文字ではない。