08/11/25 12:26:09
国連総会第3委員会が北朝鮮人権決議案を再び通過させた。韓国政府も、決議案を提案した51カ
国中の1国として参加した。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権時代に比べれば、隔世の感ある発展的現象で
あることに違いはない。決議案には「北朝鮮内部の組織的かつ深刻な人権侵害」に対する憂慮、「人
権侵害者に対する独立的な司法機関による処罰」の要求、そして「外国人拉致問題の解決」を促す
などといった内容が盛り込まれている。
しかしながらこうした話を聞きながら感じるのは、こんな決議案を100回通過させても、韓国社会の
一角に対しては「馬の耳に念仏」でしかないのではないか、ということだ。「北朝鮮の人権? またそ
んなことを…」「守旧冷戦勢力の常套的宣伝戦」というように。民主化後も韓国の人権については熱
を上げる国家人権委員会も、一部知識人も、一部団体も、与野党の「利口な人」たちも、皆ひたすら
「他人事」という表情だ。しかし北朝鮮の人権問題というものは、果たしてそれほど大したことのないも
のなのか。この問題を問うためには、2006年1月25日に欧州評議会がフランス・ストラスブールでど
のような決議案を採択したかを知るべきだ。
欧州評議会はこの時、ソ連圏崩壊15周年に合わせ、全体主義的共産主義の80年余りにわたる人
権じゅうりんを糾弾する決議案を通過させた。それは、かつてドイツのニュルンベルク戦犯法廷がナ
チスの人権じゅうりんを断罪したことと比較されるものだった。決議案は「共産主義は権力を維持す
るため、犯罪的な行為を統治構造に内包させた」と記した。すなわち、個別的あるいは集団的虐殺、
集団収容所における処刑、餓死、強制移住、拷問、奴隷労働、少数民族の迫害、宗教弾圧、良心・
表現・言論・出版の自由のはく奪などがそれだ。
この点から、「ナチズムと共産主義は本質的に異なる部分がない」というのが欧州評議会の結論だ
った。青少年動員、宣伝・扇動、洗脳教育、兵営化、個人崇拝、反対派の除去など、あらゆる点で両
者は同じだった、というわけだ。自由民主主義と社会民主主義が継承したヨーロッパの啓蒙思想が、
ボルシェビズムをナチズムと全く変わらないものと強く糾弾したのは、実に当然のことだった。
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