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11月21日(ブルームバーグ):韓国の鉄鋼大手現代製鉄が、日本の商社に対して鉄スクラップの
出荷延期を要請し始めた。鉄鋼需要に急ブレーキで減産を始めたうえ、金融危機による自国通貨
ウォンの対円・ドルでの急落が追撃、スクラップ購入が難しくなったためだ。韓国向け輸出の停滞で
日本国内での鉄スクラップ市況の低迷が長期化する様相を呈してきた。
大手鉄鋼商社三井物産メタルズによると、現代製鉄の購買担当者が先週東京を訪れた。
乗田佐喜夫・執行役員は「既に契約済みのスクラップの出荷の延期などを要請してきた」と証言する。
三井物産メタルズは即答を避けたという。現代製鉄側も、日米のスクラップ供給先と「価格の再交渉
中であるのは事実」(広報担当のフー・スンミ氏)としている。
韓国向け鉄スクラップ輸出を手がける大阪の中堅商社、コーデン・インターナショナルの李海光
(リ・ヘクァン)社長は「現代製鉄のスクラップ調達量は年間1000万トン。そのうち6割を韓国内、
2割を日本、残りをロシアと米国から調達。ウォン安で外貨が貴重になりスクラップは韓国内を
優先的に使用し輸入を削っている状況」と説明する。9月以降ウォンの対円レートは1円= 10ウォン
から15ウォンへと5割ウォン安・円高が進み韓国国内では輸入コストが跳ね上がった。
日本の鉄スクラップ相場はことし7月にトン7万円と史上最高値を付けたが、わずか3カ月で1万円
まで暴落した。「きっかけは高騰し過ぎたスクラップを現代製鉄が購入を手控えたことだが、9月以降
の金融危機でウォン安が拍車をかけた」(コーデン社の李氏)格好だ。
韓国は日本から年間330万トンの鉄スクラップを輸入。日本にとり最大の輸出先だ。「韓国向け
需要が回復しない限り日本のスクラップ市場は正常な姿にならない」(三井物産メタルズ・乗田氏)
との見方が根強い。
早稲田大学の深川由起子教授(韓国経済)は「韓国の経常収支は月次ベースで改善されつつ
ありウォン安はいずれ解消されるが、韓国の建設需要や中国向け鉄鋼輸出など実体経済が
回復しなければならない。日本から韓国向けの鉄スクラップ輸出も世界の鉄鋼需要次第」とみている。
URLリンク(www.bloomberg.com)
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