08/11/17 22:08:46 Gv7wFsqm BE:847463055-2BP(139)
>>1の続き
韓国への直接投資の減少にせよ、外国人投資家による「セル・コリア」にせよ、韓国ウォンを
下落させる一因になっていることはいうまでもない。
さらに韓国は「純債務国」転落という、厳しく、同時に大きな問題も抱えている。
韓国は2000年6月以降、一貫して日本と同様に対外債権が対外債務を上回る純債権国だった。
だが韓国の経常収支が赤字化した結果、韓国の対外債権は減少し、同時に対外債務の増大が
続いた。08年第2四半期末時点における韓国の純債権額は、わずかに27億1000万ドル。
第1四半期末と比較して、100億ドルを超える減少である。
第3四半期末の統計はまだ発表されていないが、韓国は今年の8月、もしくは9月に純債務国に
転落した可能性がきわめて高いのだ。
純債務国ということは、要は海外への借金の額が貸付額よりも多いわけだ。そして韓国の
対外債務は、基本的に外貨(とくにドル)建てである。最近の韓国ウォンの暴落は、韓国の対外
債務のウォン建て額面を増大させ、韓国を刻一刻とデフォルト(債務不履行)へと追い込みつつ
あるのである。
韓国経済が抱える問題、「貿易収支・経常収支の赤字化」「ウォンの暴落」「直接投資・証券
投資の激減」「純債務国化」は互いに関連し、マイナスの影響を与え合っている。要は韓国経済は
構造的に「悪循環」に嵌まり込んでしまっており、そこから抜け出せずにもがきつづけているのである。
◇「日本頼み」経済構造の末路◇
一時は飛ぶ鳥を落とす勢いに見えた韓国経済が、なぜかくも惨めな有り様に陥ってしまったので
あろうか。筆者はここで、韓国経済の基本構造を解き明かし、なぜ韓国が悪循環に嵌まってしまった
のかを解説したい。
そもそも、韓国経済の特徴を一言で表すと「外需依存国家」となる。
外需依存ということであれば、日本と同じと思えるかもしれないが、それは大変な誤解である。
じつは日本が「外需依存国家」という表現、レッテルは、一部の大手経済紙などが広めたでたらめ、
すなわちミスリードなのだ。
実際の外需依存度、すなわち輸出対GDP比率を見てみると、日本の外需は諸外国に比べて
むしろ小さい組に所属する。すでに製造業の多くが衰退してしまったイギリスと比較してさえ、
日本の外需依存度は小さいのである(2007年の外需依存度は、日本が15.4%、イギリスが15.9%。
図2)。
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