08/11/13 01:18:12
違法ダウンロード横行に「まいった」 韓国DVD事業からハリウッド勢全面撤退
2人に1人が、週に1本のペースで映画を違法ダウンロード
ハリウッドの映画会社大手ワーナー・ブラザーズの韓国でのビデオ・DVD販売部門「ワーナー
ホームビデオコリア」は08年11月10日、12 月31日で事業撤退する、と発表した。海賊版がネット
上に横行し、DVDの売り上げが落ち込むなどして、事実上「市場崩壊」に陥ったのが原因だ。
韓国のビデオソフト業界では、90年代に入って、ソニー、パラマウント、20世紀フォックス、
ユニバーサルなどが相次いで参入。03年には市場規模が1000億ウォン(72億円)にまで拡大したが、
その後は縮小。07年の推計では569億ウォン(41億円)にまで落ち込んだ。これを受け、06 年から
各社の撤退が続いていた。
ワーナーは1999年に参入し、サムスン電子と協力関係を結ぶなどして、韓国のホームビデオ・
DVD市場では最大のシェアを獲得。ハリウッド勢では唯一韓国で市場展開を続けてきたが、ついに
音をあげたかたちだ。09年以降は、同社が扱っていた作品は、韓国国内の代理店経由で販売される
予定だ。
韓国では全世帯の94%以上でブロードバンド接続が可能だとされ、それにともなって違法コン
テンツの流通も深刻化している。韓国映画振興委員会(KOFIC)が07年に調査会社に委託して調査した
ところによると、韓国国民のうち、およそ2人に1人が、週に1本のペースで映画を違法ダウンロード
していることが判明している。「ダウンロードしたことがない」と回答した人でも、その理由で最も
多いのは「複雑だから」(28.0%)。「著作権侵害への懸念」と回答したのは12.0%にとどまっており、
規範意識の希薄さが浮き彫りになっている。
日本も韓国の二の舞になる?
ワーナーは、07年には、最大民放局MBCの関連会社と組んでダウンロードサービスを開始するなど
新たな収入源を開拓したい考えだが、現状を踏まえると、合法なダウンロードサービスがビジネスと
して成立するかは未知数だ。
ひるがえって日本のDVD業界を見てみても、どちらかと言えば縮小傾向だ。日本映像ソフト協会(JVA)
が08年9月に発表した08年上半期 (1月~6月)のビデオソフト(ブルーレイなどを含む)の売り上げは、
前年同期比で5.1%減の1445億9100万円。動画共有サイトの影響を指摘する声も根強い。
ただし、08年3月には「ニコニコ動画」が、著作権を侵害しているテレビ番組の動画をすべて削除
する方針をテレビ各社に伝えるなどの対策が進んでもいる。日本が韓国の二の舞になるかどうか、
不透明な情勢だ。
URLリンク(www.j-cast.com)
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