08/11/12 13:36:59
鉄スクラップ価格が世界的不況と円高の影響で暴落 7月に比べおよそ7分の1に
鉄の価格が、世界的不況と円高の影響で、7月に比べ、およそ7分の1までに暴落した。このため、
業者では、大量の鉄スクラップを抱えている。
千葉・船橋市にある鉄スクラップを扱う業者では、およそ7,000トンもの鉄スクラップが山積みに
なっている。
アラエ商会の小口康雄部長は「今の価格は、(1トン)1万円そこそこ。最盛期の7分の1くらいです。
ここにある鉄スクラップは、値段が高い時期のものなので、安い値段で売るわけにはいかない。
だんだん輸出ができず、ここまで増えてしまった」と語った。
業者は、自動車や建物、スチール家具などに使われ、リサイクルに使える鉄を多量に集めていた。
鉄スクラップの価格は、世界的な鉄不足を背景に2006年ごろから価格が上昇し、2007年12月には
1トンあたりの平均が、3万6,547円になっていた。
こうした背景に、各地では鉄製品の窃盗事件が相次いで起きた。
2008年7月には1トンあたり6万7,547円という高値になったものの、その後急落し、11月1週目には
1万0,518円まで暴落した。
理由について、日本鉄源協会の鈴木孝男事務理事は「日本の輸出の半分くらいが韓国に輸出されて
いる。韓国の鉄スクラップの需要が落ちているのは事実です。ウォン安と円高の関係で、相対的に
日本のスクラップの価格が(韓国の価格より)高くなっていると思います」と語った。
世界的な不況と円高が鉄スクラップの価格を暴落させているという。
8割を国内出荷している業者「中村商店」の鶴岡正明さんは、現在の心境について、「次の仕事を
探さなきゃという気持ちになりますね」と語った。
取材中、建築廃材を売りにきた運送業者は「トラックまるまる1台、6～7トンを積んできても、ガソ
リン代が出るかでないかで、自分の手間賃が出ない感じ」と語った。
URLﾘﾝｸ(www.fnn-news.com)