08/11/10 22:59:37 f8j6T4eO
★被爆者手帳 在外女性に交付を
足が不自由な韓国の８８歳の女性が来日しなくても被爆者健康手帳を交付するよう
求めている裁判で、長崎地方裁判所は、法律で体が不自由な場合にも来日を義務
づけているとは考えられないとして、長崎県に手帳を交付するよう命じる判決を言い
渡しました。
この裁判は、広島で被爆したあと韓国に帰国したチョン・ナムスさん（８８）が、足が
不自由なため長崎の被爆２世の支援を受けて長崎県に被爆者健康手帳を代理
申請しましたが、申請には来日が必要だとして却下されたため、国と長崎県を相手
取って手帳の交付を求めていたものです。１０日の判決で、長崎地方裁判所の
須田啓之裁判長は「被爆による障害はさかのぼれば国の行為によってもたらされたもので、
海外に住む被爆者も含め広く救済することが法律の趣旨だ。申請したのが本人である
ことや被爆状況の確認は国内で行わなくても可能で、法律が来日を厳格に要求している
とは考えられない」と指摘しました。
そのうえで「チョンさんは日本に来ることが著しく困難であり、来日しなくても申請できる
場合にあたる」として、長崎県に対し手帳を交付するよう命じる判決を言い渡しました。
ただし、手帳を交付する権限は県にあるとして、国に対する訴えについては認めませんでした。
在外被爆者への手帳の交付をめぐっては、ことし６月、海外の大使館でも手続きが
できるよう議員立法で法律が改正され、来月までに施行されることになっているほか、
広島地方裁判所が、ことし７月にブラジルに住む被爆者の遺族が訴えた同様の裁判で
原告勝訴の判決を言い渡しています。
チョンさんの長男のカン・ソクチョンさんは「裁判を始めてこの２年間、不安な気持ちでした。
母も、いつ手帳が受け取れるのだろうかと話していましたが、きょうの判決に母もきっと
大喜びしてくれるはずです」と話していました。
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