08/11/01 23:20:58
10月30日に慶尚北道蔚珍郡で行われた東海研究所の開所式に、教育科学技術部の長官や次官の
姿はなかった。東海研究所は独島(日本名竹島)、鬱陵島を含 む東海(日本海)全域の海洋生態系と
深海地下資源の探査を目的としており、れっきとした教育科学技術部傘下の研究所だ。独島の領有権
論争が起きた場合、韓 国の独島に対する愛情を科学的な資料から立証するシンクタンクとして象徴的
な意味は大きい。このため、科学界では「独島研究所」とも呼ばれる。
しかし、安秉万(アン・ビョンマン)教育科学技術部長官は同日、東海研 究所を訪れずに大邱地区を1
泊2日で回っていた。31日に理工系の専門人材養成機関である大邱慶北科学技術研究院(DGIST)の
起工式に出席するのが主 な目的だった。政府系研究所のある研究員は「DGISTは(ハンナラ党元代表
の)朴槿恵(パク・クンヘ)議員の選挙区のため、長官は権力勢力に対する点数 を稼ごうとしたのでは
ないか」と話した。なお、この日の起工式には朴議員をはじめ、大邱出身の国会議員らが勢ぞろいした。
李明博(イ・ミョンバク)大統領 の兄、李相得(イ・サンドゥク)議員も姿を見せた。
教育科学技術部の関係者は、安長官の起工式出席について、「蔚珍は遠過ぎる」「長官が科学のこと
を考慮した上での日程だ」「30日に国会で自由先 進党の院内交渉団体演説に出席しなければならな
かった」と弁明した。あくまでも権力勢力のご機嫌伺いをしたわけではないとの主張だ。
しかし、科学界を考慮したという教育科学技術部の説明にうなずくことは難しい。ある科学者は「最初
の理工系人材養成機関でもないDGISTの起工 式が国内で唯一の独島・海洋研究所である東海研究
所より重要だ、という教育科学技術部の判断に賛成する科学界関係者はほとんどいないはずだ」と皮
肉った。 国会に出席するために東海研究所に行けなかったならば、朴鍾九(パク・ジョング)次官あたり
が代理出席するくらいの誠意を見せてこそ、国益にかなうという 意見だ。教育科学技術部は、わずか
10日前に独島問題や東海の表記問題でインターネット上での外交運動を展開してきた団体「バンク
(VANK)」への予算 削減で批判を浴びたばかりだ。その「無神経さ」には驚くほかない。
チョ・ホジン記者(産業部)
ソース:朝鮮日報<【記者手帳】教育科学技術部の「独島不感症」>
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