08/10/24 20:27:09
韓国最大の機関投資家である
政府系の国民年金サービス(NPS)は、
財政危機緩和策の一環として、8兆ウォン(約5730億円)以上の対外投資を減らして
同国の国債買い支えに回す計画を明らかにした。
NPSの監督省庁である韓国保健福祉家族部(MIHWAF)は、
NPSが資産の66.4%を国債に投資するとした以前の目標数値を
08年末までに72.4%まで引き上げると発表した。
NPSは9月末時点で資産228兆ウォンを保有している。
政策担当者らは、金利の引き下げ、債務保証、債券の買い取りを通じて、
韓国経済に資金を提供している。
その結果、9月には3年物国債の利回りは1.11%減の4.79%に下落した。
しかし、ウォンは9月に入り、20%下落し、
韓国の代表的な株価指数KOSPI指数も22%下落したため、
投資会社は債務の借り換えが困難な状況に直面している。
メリッツ・アセットのファンドマネジャー、パーク・セ・ガール氏は
「NPSの動きは、短期的に見れば、
韓国企業や銀行の厳しい資金調達状況を改善しており、建設的に見受けられる」と語り、
「資金の流れが停滞している状況において、債券価格が低下しているので、
NPSにしてみれば、債券を格安で購入ができるチャンスだ」と語った。
MIHWAFは声明で世界経済の不安定はまだ継続しており、
景気後退に対する懸念は深まりつつある。
この状況で、NPSは投資計画をさらに「柔軟に」する必要があるとの認識を示した。
IMF(国際通貨基金)は08年の韓国の成長率を4.1%と予想しているが、
07年時点での予想(5%)、半年前の予想(4.2%)に比べそれぞれに低下している。
外国人投資家は、新興国市場から資金を引き揚げ、
高値で推移した原油価格は経常収支を赤字に転落させた。
このため、ウォンの対ドル相場は年初比で34%、
KOSPIは44%、それぞれ下落している。
フジ産経ビジネスアイ
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