08/10/22 22:03:15
政府が今月10日に北朝鮮に対する制裁措置を延長したことに対して、北朝鮮は、22日、
「拉致問題の再調査などをめぐる合意を日本は白紙にした」と主張し、
約束した調査委員会の設立に後ろ向きな姿勢を打ち出しました。
北朝鮮による拉致問題をめぐっては、ことし8月に中国で開かれた日朝協議で、北朝鮮が拉致の再調査を行うための委員会を設立し、
それを受けて日本が制裁の一部を解除することで合意しました。
しかし、福田前総理大臣の辞任を受けて、北朝鮮は「新政権の考えを見極めたい」として調査委員会の設立を先送りしています。
こうしたなか、北朝鮮は、22日、朝鮮中央通信を通じて政府が制裁措置を半年間延長したことについて
「われわれの誠意に背信行為で応えた」と強く非難しました。
また、朝鮮労働党の機関紙「労働新聞」を通じて「麻生総理大臣が福田前政権の政策を継承すると公約したので見守ってきたが、
われわれとの合意を白紙にした」と主張したうえで、「政権が1年足らずで頻繁に交代する日本との討議は時間の浪費だ」などと非難しました。
北朝鮮が拉致問題で日本への非難を強めたのは、アメリカによるテロ支援国家の指定が解除されたのを機に、
拉致問題の再調査に後ろ向きな姿勢を打ち出したもので、今後、制裁の解除や植民地支配の清算を行うよう、さらに強く要求する可能性があると見られています。
麻生総理大臣は22日夕方、総理大臣官邸で記者団に対し、
「日本は何も破棄してない。破棄したのは北朝鮮であって、日本ではないのではないか。われわれはずっと同じことしか言っていない」と述べました
ソース:NHK
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