08/10/21 21:21:44
新興市場国の輸出企業がドルを抱え込んでいる。
為替相場の見通しを誤ったためだが、この結果、韓国の通貨ウォンやブラジルレアル、メキシコペソ、インドルピーが一段と下落している。
韓国の電話部品メーカー、KJプリテックはドル売り・ウォン買いを踏みとどまった。
為替リスクをヘッジする戦略が相場の激しい変動でうまくいかなくなったためだ。
ブラジルでは製紙会社のアラクルス・セルロージと養鶏・食肉加工メーカーのサジア、セメントメーカーのグルポ・ボトランチンが
為替ヘッジで計23億ドル(約2345億円)の損失を被った。
インドでも乗用車メーカーのマルチ・スズキが輸出利益の本国送金をルピーが一段安となるまで待つ予定だ。
計8000億ドル強を運用するウエスタン・アセット・マネジメントとユニオン・インベストメントは新興市場国通貨を売っている。
世界経済が減速し、ドル需要が拡大しているためだ。
スイスの銀行最大手UBSは、今年これまでに19%下落したルピーが来年3月までにさらに2.2%安くなって
過去最安値の1ドル=50ルピーを付けると予想している。
年初来で29%下がった韓国ウォンは5%下落すると見込む。
アバディーン・アセット・マネジメントで新興市場債運用に携わるエドウィン・グティエレス氏(ロンドン在勤)は
「世界的にドルを求める大きな傾向の中で起きている現象だ」と指摘。新興市場国通貨は「一段と安くなるだろう」と予想した。
ウォンは今月16日に9.7%下落。同下落率は韓国が1997年にIMF(国際通貨基金)による救済を受けて以来最大だった。
インドルピーも先週は10週連続値下がりし、1ドル=48.88ルピーで終了。ブラジルレアルは先週末までの年初来で16%、
メキシコペソは15%、それぞれ下げた。
新興市場通貨の相場が崩れたのは米証券大手だったリーマン・ブラザーズが9月半ばに破綻(はたん)し、
信用収縮が深刻化したことがきっかけ。
米国は新興市場国よりも景気減速が進んでいるものの、投資家は最も安全と見なされるドル資産を求めた。
一方、為替相場の急速な変動は、輸出企業に負担となる。これまでのヘッジ戦略をそう簡単には変更できないためだ。
例えば、07年10月31日までの4年間でアジア通貨では最も高い上昇率を記録した韓国ウォン。
31%上昇して10年ぶり高値の1ドル=899.60ウォンを付けたことで、企業は為替予約のヘッジを進めてしまっていた。
韓国政府は19日、国内の借り手に対し最大1000億ドルの政府保証を与えると発表した。
大宇証券のストラテジスト、ソ・チュルス誌は「韓国ウォンは、これにより、少し上昇することとなるだろう。
銀行がドルを容易に確保できるようになるからだ」との見方を示した上で、「しかし、根本的な問題は
世界的な金融市場が安定を取り戻すまで解決しないだろう」と語った。
ソース:フジサンケイビジネス
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