08/10/21 20:59:05
「税金を減らし、財政支出を拡大して積極的に景気へ対応しなければならない」
「安い金利に執着せず、ドル流動性確保に重点を置く」
米有力金融会社のトップクラスの関係者と主要金融会社の首席エコノミストらは14日、
米ニューヨークで姜万洙(カン・マンス)企画財政部長官と面談し、韓国経済についてこのようにアドバイスした。
●「国家政策の当局者同士の協力が必要」
ゴールドマンサックスのジョン・ウィンケルリード社長は、「海外借り入れ市場が、来年開かれる可能性がある」とし、
「今は金利より流動性に重点を置いて、長期資金を確保するのが望ましい」と述べた。
つまり、来年明けまでは世界的にドル借り入れ事情が良くないため、ドルが必要な金融会社の場合、
今は高金利を甘受してでも、取りあえずドルの確保に取り組まなければならないという意味だ。
モルガン・スタンレーアジアのスチーブン・ローチ会長は、現況について「市場危機だけでなく、
指導力危機の状況だ」とした上で、「全ての国家政策当局の積極的な協力対応が求められる」と述べた。
これは、「米国から金融危機が発生し、世界中に広がっている中で、先進国だけでなく開発途上国を含め、
世界的な政策対応が必要だ」と指摘した姜万洙長官とも一脈通じる。韓国は現在、ドルを安定的に供給してもらうために、
米国主導の通貨スワップ参加など、「国際的な協力」を希望している。
米財務長官を務めたシティーグループのロバート・ルビン顧問は最近、フィナンシャル・タイムズが
「姜万洙長官がドルを求めるため、シティーグループなどの最高経営者(CEO)と会う予定」と報道したことに触れ、
同日、姜長官と会った場で、「どうしてそのような報道が出たのか、疑問だ」と述べたと財政部が伝えた。
姜長官は、また主要銀行の首席エコノミストらと懇談会を開き、韓国政府の政策方向についての意見を聴いた。
この場で、シティーグループのルイス・アレクサンダー首席エコノミストは、
「韓国政府の財政が現在黒字を示しているので、税金を減らす一方、政府支出を拡大するなど、積極的な政策対応が望ましい」と述べた。
スティーブン・キングHSBC首席エコノミストは、韓国など新興開発国の「ドル不足」の可能性に懸念を示した。
同氏は、「最近、先進国らが銀行を全て、または一部国有化に乗り出し、これら銀行が国内向け貸出しを中心に資金を運営する可能性が高くなった」とし、
「このため、新興開発国向け貸出しが減少する可能性がある」と指摘した。
JPモルガンのブルース・カスマン首席エコノミストは、「世界経済は9月のリーマン・ブラザーズの破綻以前から減速し始めた」とし、
「世界経済回復の時点は、来年の中盤だ」と見ている。
●姜長官、「景気低迷の可能性に備える」
これに対して姜長官は、「韓国は輸出が多角化しているなど、米国発金融危機による影響は限定的なもの」とし、
「これまで原油価格上昇により、拡大していた経常収支赤字も10月からは黒字へ転じると予想される」と、ニューヨークの金融マンに説明した。
しかし、姜長官は「信用不安が長引き、世界的な景気減速の恐れがあるため、備えを講じている」と付け加えた。
一方、姜長官はモルガン・スタンレーキャピタルインターナショナル(MSCI)のヘンリー・フェルナンデス会長と会って、
韓国の先進国入りの問題についても話し合った。この場でフェルナンデス会長は、「韓国が先進国入りするためには、
従来の外国為替自由化努力を持続する一方で、外国人株式投資制度を先進国並みに押し上げなければならない」と述べた。
MSCI指数は、米投資銀行のモルガン・スタンレーの子会社MSCIが、各国株価指数を相対的に比較できるように標準化して作ったものである。
MSCIは現在、新興国指数に分類される韓国の先進国入りの可否を12月暫定決定する予定だ。
ソース:東亜日報
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