08/10/13 08:22:50
日韓経済界のリーダーによる「日韓ビジネスサミット・ラウンドテーブル(BSR)」の第2回会議が10日、
開催された。米国発の経済危機で世界経済が停滞する中、貿易や投資の活性化、中小企業分野
での協力など、経済協力の拡大について話し合いが行われた。
同会議には、日本経済団体連合会(経団連)や韓国の全国経済人連合会(全経連)など経済団体
の会長や両国の企業人、計27人が参加。全経連の趙錫来会長は米国発の金融危機により世界の
金融市場で不安が高まっていることについて、「このような時こそ日韓の経済協力を進めなければ
なならい」と述べ、両国が貿易や投資分野で協力を強化することで経済はより安定すると強調。
参加者は危機を乗り越えるには、全世界が共同で対処しなければならないことで意見を一致させた。
趙会長はまた、「両国の経済協力を強化するのに最も効果的なのは、日本企業による対韓国投資
の増加」とし、韓国政府が推進している部品素材専用の工業団地についての説明を行うとともに、
同工団への投資を呼び掛けた。
産業に関しては、日韓の産業構造が類似しているため競争が激しかったが、今後は協力を通じて
国際社会での競争力を高めて行くべきとした。
■環境・中小企業分野でも協力
環境およびエネルギー協力分野では、新日本製鉄の三村明夫会長が、日本の二酸化炭素削減
ノウハウを韓国に伝授するという意志を明らかにした。東洋製鉄化学の李秀永会長は太陽光
エネルギー分野について、市場開拓に向けて日韓の共同委員会設置を提案。両国は太陽光発電
事業に必要な最先端の半導体技術と熟練した労働者を保有しているため、戦略的パートナーシップ
を形成すれば、相乗効果は高いと見込まれる。
中小企業分野の協力強化については、両国の商工会議所と中小企業団体が共同で、来年初めに
日韓中小企業最高経営責任者(CEO)フォーラムを催することで合意した。
また、錦湖アシアナグループの朴三求会長は、観光交流の促進に関する協力案として、日韓の
海底トンネルの建設を提案。将来的に中韓海底トンネルとつなぐことで中国やロシアなど東北
アジア全体はもちろん、欧州ともつながり、ユーラシア大陸横断の大動脈が完成するとし、共同
研究を呼び掛けた。
■労使関係は政府が管理
一方、李明博大統領は同日、日韓経済界の代表と会談。外資企業が韓国に投資する際の最大
阻害要因となる労使問題に関連し、政府が調整する立場を明らかにしたほか、規制改革を積極的
に進めていくと話した。
ソース:NNA
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