08/10/12 21:43:29
韓国政府が12日、米国の北朝鮮に対するテロ支援国家指定解除を歓迎すると表明した。一方で同日、中川昭一（Shoichi
Nakagawa）財務・金融相は「非常にショッキングで、認めることはできない」と発言した。
北朝鮮の核開発をめぐる6か国協議の韓国首席代表、金塾（キム・スク、Kim Sook）外交通商省朝鮮半島平和交渉本部長は
同日の記者会見で、指定解除は「6か国協議が軌道に戻ることに寄与し、最終的には北朝鮮の核放棄につながる契機となる」
と歓迎した。これまでのところ、議長国中国との間で、6か国協議再開の日程のめどは立っていない。
3ページに及ぶ検証に関する合意書の詳細は明らかにされなかったが、金本部長は6か国でこれを採択し、その上で具体的な
検証計画を策定する必要があると述べた。また「（北朝鮮が）真剣に検証手続きに協力するかどうかが検証過程でのカギとなる」
と述べた。
日本政府は、1970-80年代に北朝鮮によって拉致されたとみられる日本人の消息についてより詳しい情報を求め、米国に対し
テロ指定国家解除を見送るよう説得を続けていた。
米ワシントン（Washington D.C.）で主要7か国（G7）財務相・中央銀行総裁会議に出席中の中川財務・金融相は「拉致問題は
完全にテロだと思っている」と述べ、「同盟国である日本と事前によく相談をした上でやったのか。たぶん違うと思う」と強い遺憾
の意を示した。
■交渉の先行き、依然楽観できず
米国務省によると、検証に関する合意書で北朝鮮は、専門家による査察団が訪問し、北朝鮮側が申告済みの施設に加え、
未申告施設に立ち入ることも認めたが、未申告施設に関しては「双方の合意が必要」と定められた。
しかし、米シンクタンク、ブルッキングス研究所（Brookings Institution）の上級研究員、リチャード・ブッシュ（Richard Bush）氏は、
韓国・聯合（Yonhap）ニュースの取材に対し、この「双方の合意」という言葉によって、実際には「より多くの衝突が生まれることは確実」
だと答え、「将来的にこう着状態が起きないという幻想は抱いていない」と明言した。
ソース（AFP BB News） URLﾘﾝｸ(feeds.afpbb.com)