08/10/09 21:42:10
(ハンギョレ新聞)「過去35年間、私が読んだ韓国小説の中にはピューリッツァー賞やブッカー賞候
補に上がるに値する本はあまり多くなかったです。詩も同じで、ウィットブレッド文学賞候補に上が
るに値する詩集も多かったとは言えないですね。」
代表的な韓国文学翻訳家の一人であるケビン・オルーク(Kevin O'Rourke)慶煕大名誉教授の「ショッ
ク発言」だ。9日午後、韓国文学翻訳院主催で開かれた第2回世界翻訳家大会の二日間に会議で出た言
葉だ。彼の発言で言及されたピューリッツァー賞やブッカー賞、ウィットブレッド文学賞はアメリカ
とイギリスの文学賞だ。
韓国文学を愛して尊重する人々に、直ちに汚水をひしゃくで引っかけるような発言に違わない。なか
でも血気盛んな人ならすぐ腕をまくり上げて問い詰めようとするかもしれない。しかし、ノーベル文
学賞発表を何時間か後に控えて出たオルーク教授の発言に感情的だけで対応してはならない。彼の言
葉は韓国文学に対する悪感情や無知から出たものではない。彼は一生を韓国の大学で英文学を教える
傍ら、古代と現代の韓国時と小説を熱情的に翻訳して来た専門翻訳家でもある。
オルーク教授と同じく韓国文学、その中でも詩を専門的に翻訳して来たネイティブ・スピーカー翻訳
家であるアン・ソンゼ西江大名誉教授も去年「チャンビ週刊論評」に寄稿した文で、韓国文学の水準
未達と批評不在の文壇の風土に対して批判を加えた事がある。オルーク教授が9日の提案で批判をしん
ない韓国文壇の「特殊性」を批判したことも、やはり去年のアン教授の文を思い出させる。
韓国文学に対する苦言は、翻訳家大会に参加した他の翻訳家からも聞くことができた。7日昼、文学担
当記者持った懇談会でポルトガル語翻訳家であるイム・ユンジョンさんも韓国文学に向けた苦言を述
べた。「韓国文学は叙情的で感性的で繊細だ。一方、中南米文学は知性的で冷徹だ。韓国文学作品を
翻訳すれば純水と敍情、繊細のような長所はすべて消えて、幼稚だという感じを受ける場合が多い。
韓国文学は知性的側面をもっと強化する必要がある。」
妻であるコ・ヒェソン檀国大教授とともに韓国文学をスペイン語に翻訳して来たプランシスコ・カラ
ンサ、ペルー・ウナサム大学客員教授の判断も似ていた。「中南米読者は水準の高い作家を願う。韓
国の作家と読者たちは無鉄砲にノーベル賞だけ夢見るのではなく、まず勉強をたくさんしなければな
らない。」
英語圏翻訳者であるブルース・フルトン、カナダ・ブリティッシュコロンビア大教授は韓国小説のも
う一つの問題点を指摘した。「英語圏の出版社は主に長編小説に関心を持つ。一方、韓国小説は長編
よりは短編が主流をなしている。アメリカ市場で成功しようとすれば、二~三人の作家に集中して長
編小説を翻訳しなければならない。」
翻訳家大会の日付がこの時期に設定されたのは当然主催者側の意図が作用したはずだ。ノーベル文学
賞発表に便乗して、韓国文学の座標と位相に対する社会的関心を換気させよういうつもりだろう。
「ノーベル文学賞受賞が、韓国文学の世界化に向けた一つの契機になることはできるが、もっと重要
なことは、長期的で実質的な土台を用意することだ。」ユン・ジガン翻訳院長の言葉だ。
韓国作家の受賞可否と無関係にハングルの日に発表されたノーベル文学賞で私たちが得なければなら
ない教訓はつまりこのようなものではないか。
チェ・ゼボンの文学風景
ソース:(韓国語)翻訳家の韓国文学‘ショック発言’
URLリンク(www.hani.co.kr)
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