08/10/03 17:31:02
盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領が1日の「10・4南北首脳宣言」記念講演で語った内容を振り返ると、
この人物が5年間も大韓民国大統領を務めたという事実に改めて驚きを禁じ得ない。
今は誰もが米国の金融不安に神経をとがらせているが、それよりも実際は金正日(キム・ジョンイ
ル)総書記の健康問題こそが、いつ現実となるか分からない韓半島(朝鮮半島)有事の引き金とな
るものだ。この状況で盧前大統領は、北朝鮮有事の際の対応計画である「作戦計画5029」を自ら
挫折させたと自慢している。「(在任中に)米国が提案してきたが、(北朝鮮と中国が疑いを持ちそう
だったため)拒絶した」ということだった。さらに北朝鮮と中国が気分を害するため、「韓米同盟は強
調しない方が良い」とも述べた。
盧前大統領は「国際会議で北朝鮮を非難する発言が出たときには理路整然と北朝鮮を擁護し、各
国首脳との会談でも1時間以上にわたり北朝鮮を擁護したこともある」と語った。われわれが北朝
鮮を孤立させ、窮地へ追いやるのは国家戦略上賢明とはいえないかもしれない。しかしこれは、
大韓民国の大統領が国際社会で最悪の暴政国家とされている北朝鮮を弁護するというのとは次元
がまったく異なる問題だ。講演の原稿にあった「核開発も北朝鮮の立場から考える必要がある」と
いうのもすなわち、盧前大統領が国際社会で行ったという「北朝鮮弁護」の一つだった。
盧前大統領は「国家保安法は相手を認めない理念的対決主義に立脚しており、南北対話における
障害」とも語った。その国家保安法の下で盧前大統領は「北朝鮮の弁護」を行い、国が危機に陥っ
た際の対応計画の作成にもストップをかけ、韓米軍事訓練もなるべく行わせなかった。また南北首
脳会談では北朝鮮に対し、統一部の試算でおよそ14兆ウォン(約1兆2000億円)相当の支援も約束
した。このようにやりたいことを際限なく好き放題に行いながら、国家保安法にはケチをつけ、さらに
は「前任の社長が契約したことを後任の社長が実行しなければ倒産する」とまで言っている。この
ような話を、ほかでもない軍創設60周年記念日に何か武勇伝でも語るかのように公言したのだ。
盧前大統領が再びこのような態度を取る理由は、国民が李明博(イ・ミョンバク)政権に対して早
い段階から失望したのを見て、自信を深めたことにあるのだろう。盧前大統領が主礼(韓国の結
婚式で式を執り行い、結婚後の人生訓などを諭す恩師や先輩、ゆかりのある名士など)を務め、
上空に軽飛行機まで動員したゴルフ場での側近子弟の結婚式には、その派手さから国民の非
難が相次いだ。それでも盧前大統領は先月28日に再び同窓生200人が出席するゴルフコンペに
参加し、さらにその翌日にも結婚式が開催されたゴルフ場を再び自慢げに訪れた。これら一連
の行動はその自信の表れでもあるはずだ。5年の在任期間中はたまたま世界的好況が重なった
が、それでも韓国経済を潜在成長率以下にしか引き上げられなかった人物が、後任が苦しむの
を見て再び自信を深め、肩を怒らせている。これがこの国の国民の「大統領運」だ。
URLリンク(www.chosunonline.com)