09/02/13 16:09:38 eXGYPLCi
>>135より
それにしても、90年代に和平推進を掲げてリクードと政権を争った労働党の
低落ぶりには驚かされる。
ガザ攻撃を主導したのは、労働党党首のバラク国防相だった。世論が「安全確保」に
傾いているのを意識してのことだったろう。それでも支持回復にはつなげられなかった。
2000年にパレスチナ人のインティファーダ(民衆蜂起)が始まって以来、国民に
和平への期待は失われ、強硬論が強まった。そうした流れを覆す明確な和平構想を
示せなかったことがこの惨敗を生んだ。
今回、躍進した強硬な右派政党「イスラエル我が家」は国への忠誠を強調し、
和平交渉を拒否する。国内のアラブ系住民の排斥さえ唱えている。
リクードはそこまで過激ではないものの、イスラエルの占領地撤退と見返りにアラブ諸国が
イスラエルの生存権を認めるという「土地と平和の交換」に基づく和平に否定的だ。
ヨルダン川西岸の入植地の拡大も主張している。
右派主軸の政権となれば、中東和平に積極姿勢を見せているオバマ米大統領には
ショックだろう。イランに対話を呼びかけたのも、この地域の安定に欠かせないと
見たからだ。イスラエルとイランの関係が険しくなれば、中東戦略全体が難しくなりかねない。
中東の平和と安定は、世界の安全にかかわる。イスラエルが和平に背を向けないよう、
日本を含めて国際社会はメッセージを送り続けるべきだ。