09/04/09 01:24:41 8rb4z8ln
不採算施設は、好採算施設とセットでなければ売れるはずがない。単純化して言えば、年間10億円の赤字が出る宿泊施設を
売るには、10億円以上の利益が出る施設を組み合わせる必要がある。例えば、20億円の黒字の施設と組み合わせる。
売却金額は差し引き10億円、あるいはそれ以上かそれ以下か、それは交渉次第である。
重要なのは、全体最適である。今回の売却は、採算性の異なる施設79件がパッケージになっている。いわばその全体最適が
109億円と評価された。そのなかの豪華施設一つを取り出して300億円で売れるはずだと主張したところで、それは部分最適に
過ぎない。部分最適にこだわって一括売却しなければ、赤字施設が売れ残るのは自明である。
したがって、平均稼働率が70%もあるという鳩山総務相の主張も、無意味である。平均稼働率以下の不採算施設こそが問題
だからである。
不況時に売却を急ぐ必要はないという批判も、的外れだ。確かに売却時期を遅らせれば、好況が巡ってきて、もっと高く売れる
かもしれない。だが、さらに景況は悪化して、売却期限が近づくことも手伝って、買い叩かれるかもしれない。何より売却期間が
伸びる間、赤字が垂れ流しになるのである。