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アサド大統領:イスラエル和平発言 真意はどこに?
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【カイロ高橋宗男】シリアのアサド大統領は今月、2期目の就任に当たり「イスラエルとの対話は可能だ」と
演説した。シリアは米国が位置付ける「親米穏健アラブ諸国」対「イラン・シリア陣営」の色分けの中で、国際的な
孤立を深めている。イスラエルとの和平に前向きな姿勢のアピールは、米国との関係改善に向けたサインとの見方が
出ている。
今年5月の国民投票を経て、2期目(任期7年)に入ったアサド大統領は17日、人民議会での宣誓式後の演説で
「第三国がシリアとイスラエルを近づける仲介努力を行っている」と明らかにした上で、「この国に特使を送ることで
イスラエルとの和平は可能」と述べた。
00年1年に中断したイスラエルとの和平交渉再開を求める内容とも受け取れる。シリアはイラク情勢や05年の
ハリリ・レバノン元首相暗殺事件で国際社会の非難を浴びている。体制存続のためにも「イラン・シリア陣営」からの
脱却を模索している可能性がある。
リエル元イスラエル外務次官は「大統領にはイランとの関係を絶つ用意がある」と指摘する。イスラエルとの和平交渉に
米国を巻き込み、イランやレバノンのシーア派民兵組織ヒズボラとの関係を絶つことで、米国の対シリア圧力をかわしたい
とのシナリオだ。
しかし大統領は演説から2日後の19日には、ダマスカスを訪問したイランのアフマディネジャド大統領と会談。
両国関係強化を打ち出した。
イスラエルや米国との関係改善に秋波を送る一方、イランとの同盟強化も図るシリアの真意ははっきりしない。
イスラエルのルビン国際問題研究所長は「アサド大統領は求心力を維持するため、イスラエルへの抵抗というカードが
必要。本気で和平を求めているわけではない」と指摘する。
毎日新聞 2007年7月27日 20時56分 (最終更新時間 7月28日 0時41分)