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【日経】ラノベやコミックを原作にしたオタク向け「ライト・アニメ」相次ぎヒット─「空の境界」「涼宮ハルヒ」などがファン拡大 - 暇つぶし2ch1:まっちょつるぎφ ★
10/04/24 22:59:22
 ライトノベルやコミックを原作にした「オタク」向けの「ライト・アニメーション」とでも呼べるジャンルがある。
単館上映が主流のため数千万円規模の興行収入にとどまり、DVDなどの販売で採算を合わせてきた。
この作品群に今年、地殻変動が起きている。上映館数を拡大し、興収1億円を軽々と超えるヒット作が
相次いでいるのだ。

■興収7億2000万円

 学園を舞台にしたアニメ「涼宮ハルヒの消失」は全国25館で公開。2月の公開から2カ月余りで、
興収7億2千万円をたたき出した。実写の娯楽作でも大ヒットといえる数字だ。

 1月公開のファンタジーアニメ「Fate/stay night」は約2億6千万円(4月11日時点)。同月公開の
SF作品「魔法少女リリカルなのは The MOVIE 1st」は約3億5千万円(同)と、快進撃を続けている。

 ブームの火付け役とされるのが、奈須きのこの伝奇ノベルをアニメ化した「空の境界」だ。7部作を
2007年~09年に順次公開。クオリティーの高さが口コミで評判を呼び、1館で始めた上映が最終的には23館に。
興収は計3億600万円、DVDの出荷枚数は、テレビドラマの話題作に匹敵する75万枚にのぼった。

 「『空の境界』はもともとが同人誌。最初に読んだ数人を満足させる映像にしたかった」と、制作会社アニプレックスの
岩上敦宏プロデューサーは作品のコンセプトを語る。作画、脚本とも原作の世界観を忠実に反映。
7章構成の小説に合わせて映画も異例の7部作にするほど、こだわりを徹底させた。その結果「コアなファンから、
周辺のアニメ好きの層にまでじわじわと支持を広げた」という。

 盛り上がりを受け、ファンの間でライト・アニメの“聖地”と呼ばれる映画館も出てきた。東京都豊島区の
シネマサンシャイン池袋。このジャンルでは、全国の劇場の中で興収の1~3割、作品によっては5割の
シェアを誇る。ロボットアニメ「天元突破グレンラガン」(08~09年)など05年から厳選した作品の上映を続け、
知名度を高めた。

 「ハルヒ」は同館でも2月上旬に公開。これまでに約6万人が来館し、興収は8千万円を突破した。運営会社、
佐々木興業の佐々木武彦専務は「若いカップルや50代の人も見にきた」と観客の広がりを指摘。「162分の
長編でも飽きさせないほど、しっかりと作り込んでいる」とうなる。

■大手も制作に本腰

 大手の制作会社もライト・アニメに本腰を入れる。「ガンダム」シリーズで知られるサンライズは夏までに
劇場版2作品を世に送る。テレビシリーズの続編や、そこから派生させたのではない映画の発表は6年ぶりだ。

 その1作である5月公開のSFアニメ「いばらの王―King of Thorn―」には、脚本だけで1年半をかけた。
ヒット作「スチームボーイ」を手がけた同社の精鋭チームが作画を担当、意欲的な作品に仕上げた。

 「いばらの王」が狙うのは、オタクからアート系漫画が好きな人まで。同社の内田健二社長は「これまでオタクの
人向けの作品はあったが、その周辺の10~30代の映像ファンをも取り込んだジャンルを形成できていなかった」と話す。
「中小規模の上映館数で興行がしやすくなるなど、挑戦の条件が整ってきた」と今後の展開をにらむ。

 角川映画も今年4月、宣伝部の中にアニメ宣伝グループを新たに立ち上げた。椎名保社長は「将来は、作品の
企画・立案からDVDなどの販売までを一貫して手がける体制を発足させたい」と語る。

 角川グループには角川書店やアスキー・メディアワークスなどの出版社があり、ライト・アニメの原作となる
コンテンツが豊富。椎名社長は「長期的な事業になるが、大きな可能性を感じる」と話している。

[日本経済新聞夕刊2010年4月20日付]

サンライズの意欲作、5月1日公開の「いばらの王―King of Thorn―」
URLリンク(www.nikkei.com)

引用元:日本経済新聞
URLリンク(www.nikkei.com)


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