10/01/11 20:00:02
映画や小説、マンガ作品の縁の地をめぐるコンテンツツーリズム。その中でも、アニメやゲームの熱狂的な
ファンが作品の舞台を訪ねる行為が注目を集め、町おこしや観光振興の起爆剤として期待されている。
マンガやアニメを活用した町おこしといえば、かつては記念館や登場人物のモニュメントの設置などで
作者や作品とその地域の関係を演出するものだったが、近年は、背景画のモデルとなった場所が、
作品の舞台を“体感”できる場所として、新しい観光価値となっている。
「よく来たね! 頼まれていた切手セットを買っておいたよ」―。長野県上田市で宝飾店を営む
坂井博之さんは、埼玉県から訪ねてきた井上洋之さんを温かく迎え入れた。
手渡された切手セットは、同市を舞台にしたアニメ映画「サマーウォーズ」(細田守監督)の場面を
印刷した記念切手で、市内の郵便局でしか販売されていない限定グッズだ。
井上さんは「サマーウォーズ」の大ファン。昨年夏に作品を見たのをきっかけに、舞台となっている
同市を2カ月に1度は訪問するようになる中で、店内に「サマーウォーズ」コーナーを設けていた
坂井さんと出会った。「上田は、街の雰囲気がよく、食べ物もおいしくて気に入っている。
でも、何よりも“人の絆”が感じられるところが一番よい」と井上さんは笑顔で語る。
「サマーウォーズ」は、2009年8月1日に全国公開され、100万人以上の観客動員を果たした人気作品。
上田市では冬に入っても“聖地巡礼”と称して市内にある背景画のモデルの場所(“聖地”)を観光する若者
が後を絶たない。同市の観光会館に置かれているノートには「(映画を)見た直後、その衝動のままに上田市
まで来てしまいました」などと、全国から訪れたファンによって521件(8日現在)ものメッセージが書き
残されていた。こうした現象の要因について、同作品の舞台設定のための取材を支援してきた信州上田フィルム
コミッションは「実写映画だと観光客などが多過ぎて撮影しにくい景勝地なども、アニメ映画なら描きやすい。
だから、その作品を見た観客も、舞台となった場所がすぐに分かる」と分析する。
さらに、人気に火を付けたのは、背景画のモデルになった場所の上田城櫓門や砥石米山城跡、上田電鉄別所線
などを紹介した「こいこいマップ」や、上田市用にデザインされたクリアファイル、切手セットなどの限定
グッズを販売したことだ。特に、クリアファイルは1300枚、切手セットは2100セットを売り上げる
人気ぶり。市観光課は「3月のDVD発売と、作品中にも登場する夏祭りの“上田わっしょい”(7月)
に向け、もうひと山、ふた山、盛り上げていきたい」と意気込んでいる。
>>2へ続く
公明新聞
URLリンク(www.komei.or.jp)
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