09/11/20 01:16:22
日本語の作品を中国語に訳す際、カタカナやひらがなだけの名前を中国語でどう表記するかというのは
かなり頭の痛い問題です。音訳するのか、意訳するのか、どういった漢字をあてるのか等等。
そしてこれはカタカナの名前のキャラクターが多いアニメや漫画では日常的かつ難しい問題でもあります。
今回はこの「中国語訳の名前」について、私が中国に言って初めて頭を抱えたというか、微妙な気分に
なったことを紹介させていただきます。
日本では今更説明する必要の無い有名作品「北斗の拳」は、中国でもアニメのテレビ放映が行われ
大人気となりました。私が中国に行った90年代前半ごろがちょうどブームだったようで、男女問わず結構
な数の若者が北斗の拳にはまっていたように思います。
ただ、私は中国の「北斗の拳」でどうにも違和感を覚える所が有りました。
それは、主人公のケンシロウの中国語表記が
「健次郎」
となっていたことです。
北斗の拳のキャラクター名の中国語表記は訳ごとに異なることも多く、なかなか一定しないのですが、
とりあえず北斗四兄弟の名前の最も一般的なところでは
拉奥(ラオウ)、托奇(トキ)、賈基(ジャギ)、そして健次郎(ケンシロウ)
となっているようです。
ラオウ、トキ、ジャギが音訳なのにケンシロウだけなぜか「健次郎」と来るのは結構違和感が有りますし、
ちょっと日本人的に普通の名前過ぎて方の力が抜けそうになりますね。
ただこれについては「健次郎」は中国では馴染みの無い音の組み合わせの名前ですし、日本における
カタカナ表記のキャラクター名と似たような印象なのかもしれません。
今になって考えてみれば、この「健次郎」はネットも無く資料も少なかった当時、頑張って日本っぽい名前
をつけてくれたようにも思えます。
他言語による名前というのはその言語圏で生活していないと感覚が分かり難いものです。真相は分かり
ませんが、当時の状況では「ケンシロウ」という名前の訳が結構難しかったのは確かだと思います。
現在は「拳四郎」という表記も有る程度知られてはいるようですが、最初に広まったバージョンが
「健次郎」の表記だったために「健次郎」で定着してしまっているようで、多くの人はやはり「健次郎」の
方で覚えているようです。(本文一部抜粋)
「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む
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