09/11/04 12:38:12
トヨタやホンダ、ソニーなどと並び、日本人が「ニッポンが頑張っている」と感じている筆頭の1つとして
「クール・ジャパン」は必ず例に出されます。
では、はたしてどれほど「成長」し、「世界で勝」っているのか。その現状を知らずして、今後の成長支援
の「方法論」を描くことはできません。
まずは、その現状を見てみましょう。
【世界に広がるアニメ・マンガ・・・】
ハリウッドに住み、日本映画の世界戦略のお手伝いをしています、とお伝えすると、100人中100人から
「ニッポンのコンテンツは“クール・ジャパン”と呼ばれているそうですからね。やっぱりハリウッドで人気
が高いのですか?」と尋ねられます。おそらく、これが一般ビジネスマンの認識でしょう。
確かにニッポン発のアニメやマンガは若いハリウッド・プロデューサーたちを中心に人気が高いことも
事実です。特に、映画化するネタに困窮し、国内のベストセラー小説や「スパイダーマン」などの古い
グラフィックノベルに頼りがちな映画業界において、ニッポンのアニメ、マンガは“隠れた金脈”と考え
熱烈なラブコールをかけてくるプロデューサーもいます。
アメリカのみならず、フランスやイタリアなどのヨーロッパや韓国、香港などのアジアにおいてもアニメ、
マンガは一部のコアなファン層がいることは、コンテンツ業界にそれほど詳しくない企業の経営幹部の
方でもなんとなく見聞きしておられると思います。
金髪の女の子が「ドラゴンボール」や「NARUTO」などのコスプレをしてファンの集会に駆けつける様子や、
マンガが英語や他の言語に訳され「日本と同じように右から読む習慣まで浸透している」と記者が
興奮してレポートしているニュース映像や記事をご覧になった方は多いでしょう。
こうした状況を背景に、日本の政府もアニメやマンガなどのポップカルチャーをニッポン発の新たな産業
にしようと“クール・ジャパン”というキーワードを掲げ、日本の成長戦略に組み込み始めています。
【マンガが世界に広がっていると誰が言った?】
「マンガ好き」と言われた前の首相は退陣前の7月に、こう発言しています。
「若者が持っているコンテンツは、アニメーション、CD、写真、コミックなどたくさんある。
(だが、コンテンツが)いくら金を稼ぎ出しているか、わかっていない人が多い。ハリウッドが映画のメッカ
なら、秋葉原をコンテンツのメッカにすればいい」(産経ニュース 2009年7月25日)
ほお。それでは、日本のコンテンツが「いくら金を稼ぎ出しているか」、ちょっと調べてみましょう。
(本文より一部抜粋)
>>2へ続く
日経ビジネス
URLリンク(business.nikkeibp.co.jp)