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「千と千尋の神隠し」
第52回ベルリン国際映画祭 金熊賞受賞 記者会見
2002年2月19日 帝国ホテル
URLリンク(www.eiga-portal.com)
(質問3)
日本のアニメがこのような賞をとったことをどのようにお考えですか?
(宮崎駿監督)
日本のアニメーションを一産業にしようとする動きが東京都であったり、杉並区なんかが色々やっているんですが、
僕自身は日本のアニメーションはどん詰まりまで来ていると思っています。
それは、僕よりも20も若い庵野っていう監督が自分で言ってるんですけどね、
「自分たちがコピー世代の最初だ。その後の世代はコピーのコピーだ。今やコピーのコピーのコピーになってる。
それがどれほどゆがんでいるいるか分かるだろ。
自分の目で見たものを見たままに描いているわけじゃない」っていう書き方をしています。
それは、僕は若い人たちをつかってやっていますから、僕自身もとてもよく感じていることですね。
そこをどういうふうに突破するのかは、僕らではなくその人たちの課題だと思うんですよ。
どれだけ売れるかっているのはつまらないことで、ほとんど売れません。
沢山の作品が出ているようですが、ほとんどの場合、どうしてあんなに暴力やセクシャルなんだろって思ったら、
裏のほうを見たらビデオばっかりが多くて、東京都の人が支援するっていうのもそういうのを見て
言ってるのか疑問を感じているんですよね。
そういうジャパニメーションっていうのはくだらなさを十分もっているので、これはウハウハと日本の
アニメーションが世界に広がっていったら恥をかくだけだと思っている。
(質問4)
現地で取材を受けた時に、向うの方がアニメというもの関して何か考えていたことはありますか?
(鈴木敏夫プロデューサー)
色々なところでこの言い方をしているんですけど、外国でジャパニメーションっていうものの本当の意味ですけど、
セックスと暴力なんです。色んなところで僕らの作っている作品に対して「あなたの作っているのは
ジャパニメーションじゃないですね」っていう言い方があるんです。これは参考までに聞いていただくといいと思うんですけど。
それと、今回僕がベルリンの方に行って色々な方とお話をして、今の質問で思い出したんですけど、
皆さん日本のアニメーションについて全くしらないわけなんですよ。そういう方たちが取材に来たんですよ。
実は日本のアニメーションのことを話題にされたのは一人だけ。その方は具体的に作品も出まして、
たまたまポケモンが話題に出たんですけど、それ以外の方は日本のアニメーションの現状について
何も知識のない方たちの取材だったというのが今回面白かったですね。