09/05/21 13:35:02
●新たな価値を考える時期が来た!
ついに広告界からも声が上がった。日刊ゲンダイ本紙が再三指摘している「録画率」について、だ。
大手広告会社で20年近く広告制作に携わり、「その後、偶然にも視聴率調査世帯を経験した」という
広告制作コンサルタントの赤羽紀久生氏が、朝日新聞(9日)紙面で、こう持論を展開した。
〈視聴率はもはや亡霊のようなものだと考えている。問題なのはビデオやDVDに録画したテレビ番組を
それだけ見ていても、視聴率に積算されないことだ。視聴率1位の番組が、視聴者にもっとも支持された
番組だとは限らないのだ〉
こうした事態を回避するため、日刊ゲンダイ本紙は「録画率も公開すべき」と繰り返している。いや、
実際、一部のテレビ雑誌ではすでに独自の録画率調査を集計している。それが視聴率調査とどれほどの
落差があるか。改めて見直してみると仰天の結果だ。
たとえば、4月27日から5月3日までの視聴率。1位から5位までを並べると、「ネプリーグ」「はねるのトびら」
「NHKニュース」「首都圏ニュース」「ぐるぐるナインティナイン」という結果だ(ビデオリサーチ、関東地区)。
ところが、老舗のテレビ誌「TVガイド」が調べた録画率を見ると様相は一変する。
トップ5は「鋼の錬金術師」「けいおん!」「婚カツ!」「BOSS」「アイシテル」という具合だ。「月9始まって
以来の低視聴率」などといわれた「婚カツ!」も録画率ではいい成績を収めている。どうしてこんなギャップが
生まれるのか。改めて赤羽氏に聞いてみた。
「デジタル機器が普及した現在では、いい番組、興味がある番組だからこそ、録画して都合のいい時間に見る、こ
れが普通の視聴スタイルになっています。少なくとも我が家では見たい番組はほとんど録画してから見ている。
それが反映されないのでは“視聴率は番組に対する絶対的な評価としては機能してない”といわれても仕方ありません」
そのため、氏は「オープンな議論を」と主張しているが、日刊ゲンダイ本紙もまったく同感。「テレビ不況」が
叫ばれる今だからこそ、テレビ各局はもちろん、スポンサーや広告代理店は、赤羽氏の指摘に耳を傾けるべきである。
ゲンダイネット インフォシーク
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