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【コラム】マンガ好きだからこそ「国立メディア芸術総合センター構想」には異議あり - 暇つぶし2ch2:あやめφ ★
09/05/14 13:04:46
もちろん、時代ととも価値観は変わる。しかし、贅沢として禁制にされた浮世絵が、美術として
評価されるほど歳月がたっているわけではない。なによりも、いま補正予算を審議している
諸先生は、親から「マンガ(アニメ)は止めなさい」といわれ育った世代が多いだろう。

なにも矛盾に悩めとまではいわない。しかし、「メディア芸術」としてごまかすのではなく、
「以前は『良くない』とされたこともあったマンガやアニメも」と認め、「世界に誇るべき文化として
育った」と明確すべきだろう。そのうえで「国立メディア芸術総合センター設立」というなら、
議論の余地も少しはあるかもしれない。

それでなければ、苦労して作品をつくりだしてきた作者に失礼でさえある。水木しげる氏の
言葉ではないが「(貸本漫画家が)最後は餓死したらしい。実際餓死はありえたんです」
(調べた限りでは読売新聞の「回想録」、ただし確証はありません)という状況で作者は
マンガを描いてきた。そこには永島慎二氏の「漫画家残酷物語」に描かれたような苦闘も
あったことだろう。それに目を向けないまま、「日本発の新しいアートの旋風」(前出)と
いわれても、「なにをいまさら」という気がしてしまう。

さらにアニメは、アニメーターの膨大な作業によって作品は完成する(いまは違う場合もありますが)。
ひとコマひとコマには、長時間・低賃金に喘ぐアニメーターの汗と涙が結晶している。
それを忘れ、「国際的な競争力を持つ産業(asahi.com 4月9日)」というのは、つくり手への
冒涜とさえ思えてしまう。

マンガにもアニメにもゲームにも、確実につくり手がいる。そのつくり手の評価を抜きにした
「国立メディア芸術総合センター」など、ただのタテモノ=ハコでしかない。

■ 「国立タダ読みセンター」の行き着く果ては「私のしごと館」

しかも、そこでは「アニメなどの映像作品を鑑賞したり、マンガを読んだり、ゲームを体験したり
(asahi.com 4月9日)」するという。文化庁の創造力の問題か、それとも記事を書いた方の
想像力の問題なのかわからないが、「見る、読む、体験する」ために、税金を117億円も
費すのは「止めろっ!」と繰りかえす。

はっきりいって、それは「やろうと思えば」いつでもできる。DVD、書店、マンガ喫茶、ネットなど
「見たい、読みたい、体験したい」と思ったら、できないわけはない。古くて申し訳ないが、
真崎守氏の「死春期」も、白土三平氏の「カムイ外伝」もオンラインで手に入るし、手塚治虫氏の
「火の鳥」などは、ケース入り全巻特別セットまである(さすがに「ガロ」の「カムイ伝」や、
「アニメージュ」の「風の谷のナウシカ」は古本屋さんを探すしかありませんが)。

もちろん、そのためには「お金を払う」。これが当然である。しかし、詳しいことはわからないが、
「国立メディア芸術総合センター」では、入場料だけで「見ても、読んでも、体験しても」
タダあるいは格安かもしれない。

マンガ喫茶とそう変わらない気もするが、国立の「芸術総合センター」である。岡野玲子氏の
「両国花錦闘士(おしゃれりきし)」も、ちばてつや氏の「紫電改のタカ」も「入場料だけで
読みホーダイ」としたら、「ちょっと待て」になってしまう。

アニメなら、伝説巨神イデオンの「接触篇 -A CONTACT-」と「発動篇 -Be Invoked-」を
一挙に鑑賞できるのは魅力的だ。しかし、それが無料に近いとなると、「どこか間違っている」と
思わざるをえない。


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