09/05/04 12:42:12
「将棋の町」にガンダム登場-。青森県おいらせ町の理容師、鈴木敏美さん(64)宅に
そびえ立つ人気アニメ「機動戦士ガンダム」と敵ロボでシャア・アズナブル専用の「ザク」が
町のちょっとした話題を集めている。鈴木さんが子供たちの要望に応え、プラモデルを基に
忠実に再現。ガンダムとザクと共同で今の不況を吹き飛ばそうという願いが込められた力作だ。
今年は放送開始からちょうど30周年。鈴木さんは「子供たちに少しでも夢と希望を与えることが
できればうれしい」と笑顔で話している。
幼いころから物を作るのが大好きで工作が得意だった鈴木さん。これまでに数々の油絵や
人間の大きさに匹敵する石膏像などを制作、玄人はだしの作品に散髪に訪れる人たちも
一目置くほどだ。
そんな“町の芸術家”が「何か大きい物を作りたいなと思い、たまたま通りかかった
甲洋小学校の子供たちに聞いたらガンダムという答えが返ってきた」。だが「ガンダム?何それ」。
何も分からず、とりあえず近くのスーパーに出掛けて見つけた高さ1・3メートルのガンダムの
プラモデルに圧倒され「これのもっと大きい物を作ろう」と挑戦することを決意。一念発起して
平成18年11月から制作に取りかかった。
まず、プラモデルの1つ1つのパーツを基に、発泡スチロールで原型を取り、そこに石膏を
塗り付けて表面をなめらかにし、コンクリートをかぶせる。制作に当たっては「あまり金を
かけない、廃材を利用する、雨風に強い物」が条件。このため、発泡スチロールは地元で
盛んなホッキ貝漁で使う空箱をもらい受け、鉄骨、廃材も利用している。
コンクリート製のため、1つのパーツの重さは50~60キロにもなる。しかも、1つのパーツを
作るのに10~15日ぐらいかかるという。それをはしごを使って1人で組み立てていく。かなりの
重労働だ。「一番苦労したのは頭の部分。曲面なのでコンクリートを流し込むのが大変でした」。
仕事の合間を縫ってコツコツと作業を積み重ね、19年11月に高さ約3・5メートル、重さ約2トンの
巨大ガンダムが完成した。しかも、夜間には目の部分と手に持っている機関銃が点灯する
仕組みだ。
「ただの暇つぶしですよ」と謙遜するが、出来映えはまさに芸術そのもの。「子供たちが
歓声を上げながら見てくれるのがうれしくて…。作ったかいがありました」。こうした活動が
認められ、町が優れた特技などを持ち、まち起こしに尽力している町民をたたえる
19年度の「おいらせ一番星」に認定された。
MSN産経ニュース
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
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