09/03/26 22:32:09
日本のアニメをアジア地域で放映するアニメ専門チャンネル アニマックス・アジア(ANIMAX ASIA)は、
この4月から放映を開始するテレビアニメシリーズ『ティアーズ・トゥ・ティアラ』
の日本との完全同時放送を実施する。
シンガポール最大の日刊新聞であるストレートタイムズ(The Straits Times)の報道で明らかになった。
これはシンガポールに拠点を持つ大手アニメ流通会社Odexの話として伝えている。
放映は日本語の音声のままで、英語と中国語の字幕がつく。
この放送は日本での放送と並行して、アジア地域のアニメマックスで同時に放映される。
近年は、インターネット上の番組違法ダウンロード対策として、
日本とほぼ同時に日本アニメをリリースするケースが急増しているが、
テレビ放送で日本と同時というのは初めてである。
アニマックス・アジアでは、このほか同じ4月からの新番組である
『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』についても、一週間遅れでテレビ放映を開始する。
日本の放送から間を置くことなく海外で日本アニメをリリースするのは、
既に米国サンフランシスコに拠点を持つクランチロールがインターネットを通じて行なっている。
同社のサービスでは、『NARUTO 疾風伝』や『銀魂』、『Bleach』などを、
日本の放映終了後1時間でインターネットに配信をする。
また、この1月からサンライズは自社の製作したテレビアニメ『黒神』を、
日本での放映終了後1日以内で韓国と米国でテレビ放映をし大きな注目を集めている。
今回のOdexとアニマックス・アジアの試みは、こうした一連の動きのさらに上を行くものである。
日本のアニメはいよいよ、世界同時リリース時代に入ってきたのかもしれない。
国内外のアニメ会社が、これまでよりもコストのかかる国内外同時リリースを行なうのは、
世界中でインターネット上に広まっている日本アニメの違法動画に対抗するためである。
こうした違法行為は、日本と海外との作品のリリースの時差が生み出しているとされている。
いち早く正規版をリリースすることで、違法で未許諾の自主翻訳バーションの制作や
ネット上へのアップロードを牽制することが大きな理由である。
実際に正規のリリーススピードの加速は、こうした行動を減らすことになりそうだ。
しかし、問題はまだ残る。無料の海賊版が無料の正規版に入れ替わっただけで、
実際には新たな収益を生み出していない場合もあるからだ。
今後は同時配信後の次のステップとして、同時配信を収益のあがるビジネスに
つなげる試みが必要になるだろう。
アニマックス・アジア(ANIMAX ASIA) URLリンク(www.animax-asia.com)
animeanime.jp
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