09/03/16 19:09:04
人間に近い外観と動作性能を備えたロボットの開発に成功
-エンターテインメント分野への応用を期待-
ポイント
* リアルな頭部と日本人青年女性の平均体型を持つ人間型ロボットを開発
* 人間に近い動作や音声認識にもとづく応答を実現
* エンターテインメント分野や人間シミュレーターとして機器評価への応用に期待
概要
独立行政法人 産業技術総合研究所【理事長 吉川 弘之】(以下「産総研」という)知能システム研究部門
【研究部門長 平井 成興】ヒューマノイド研究グループ 梶田 秀司 研究グループ長らは、人間に近い外観・形態を持ち、
人間に極めて近い歩行や動作ができ、音声認識などを用いて人間とインタラクションできるヒューマノイドロボット
(サイバネティックヒューマン、以下「HRP-4C」という)を開発した。
HRP-4Cは、身長158cm、体重43kg(バッテリー含む)で、関節位置や寸法は日本人青年女性の平均値を参考に、
人間に近い外観を実現した。歩行動作や全身動作はモーションキャプチャーで計測した人間の歩行動作や全身動作を
参考にして、HRPにおいて開発された二足歩行ロボットの制御技術を適用することにより、人間に極めて近い動作を実現した。
また、音声認識にもとづく応答動作など、人間とのインタラクションを実現した。
HRP-4Cは、産総研が2006年度から3ヵ年計画で実施した産学連携プロジェクト「産総研産業変革研究イニシアティブ
(以下「産総研イニシアティブ」という)」の「ユーザ指向ロボットオープンアーキテクチャの開発(以下「UCROA」という)」の
一環として、エンターテインメント産業への応用を主な目的として開発され、ファッションショー等への利用が期待される。
2009年3月23日に開幕する第8回「東京発 日本ファッション・ウィーク」のファッションショーの一つに出演を予定している。
URLリンク(www.aist.go.jp)
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開発の社会的背景
経済産業省は、ロボット技術の高度化を通じた生産性と生活の質の向上を目的として、ロボット・新機械イノベーション
プログラムを推進している。2007 年7月には、次世代ロボット安全性確保ガイドラインをとりまとめ、現在もロボット産業
政策研究会を実施し、生活支援ロボット等の実用化に向けた取り組みをしている。
ヒューマノイドロボットは、次世代ロボットの最終形態の一つとして期待され、民間企業での取り組みも含め精力的に
研究開発が行われているが、これまでに実現した応用は研究開発用のプラットフォーム、ホビー等に限定され、
市場規模も年間10~20億円にとどまっている。
次世代ロボットの中でも、特に二足歩行するヒューマノイドロボットの産業化は容易ではない。産業化を阻む主な理由として、
(1)歩行するだけでは商品価値が乏しいこと、(2)単価が高いこと、(3)転倒すると大きく破損すること、の3点が挙げられる。
二足歩行ヒューマノイドロボットの産業化のための方策の一つのとして、人間に極めて近い動作が可能であれば、
展示会やファッションショー等のエンターテインメント分野への応用が考えられる。
<以下省略 全文は下記プレスリリースを参照してください>
URLリンク(www.aist.go.jp)
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独立行政法人 産業技術総合研究所 広報部 広報業務室 [2009/3/16]
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